マウスコンピューターの「DAIV 4P-EVO」は、同社のクリエイター向けブランド「DAIV」シリーズのラインアップに加わった14型モバイルPCだ。
DAIVシリーズの中でも機動力を重視したDAIV 4Pがベースとなるモデルで、製品名の通り「Intel Evoプラットフォーム」(第2版)の認定を受けているのが特徴だ。重量が約983gの薄型軽量ボディーに、モバイル向けの第11世代Coreプロセッサ(Core i7-1165G7)を搭載している。実機を入手したので、パフォーマンスや使い勝手を検証しよう。
明るいシルバーのカラーが印象的なボディーの重量は、公称値で約983g、実測でも982gと軽量だ。フットプリントは、308.8(幅)×213(奥行き)mmとA4サイズより一回り大きい程度で、いわゆる「A4ファイルサイズ」となる。高さも16.4mm(突起部のぞく)とスリムでかさばらない。
ボディー素材にマグネシウム合金を使用し、高い剛性感も兼ね備えており、安心して利用できる。シンプルなデザインだが、表面はきめ細かいサンドブラストで仕上げられており、質感も上々だ。指紋が付きにくく、手触りもサラッとしていて手に持った時の印象はとても良い。
公称のバッテリー駆動時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0)は約12時間だ。付属のACアダプターは65W仕様で、30分の充電で約6時間の駆動が可能な急速充電に対応している。右側面にはThunderbolt 4端子を搭載しており、USB PD(Power Delivery)による充電も行える。
USB PDに関しての詳細な記述はないが、筆者が試したところでは、右側面(Thunderbolt 4対応Type-C)、左側面(USB 3.2 Gen 2対応Type-C)ともにレノボ・ジャパンのACアダプター(USB PD 65W)での充電が可能だった。
全てのUSB ACアダプターをサポートするわけではないが、この自由度の高さは魅力の1つだ。
本製品は、Intelが快適なPC体験を実現していると認める「Intel Evoプラットフォーム」認定モデルだ。この認定を受けるには、Intelが定めた要件や実証テストをクリアする必要がある。主な要件は以下の通りだ。
なお、このIntel Evoプラットフォームは第12世代Coreを備えたモデルが対象になる第3版が最新だが、DAIV 4P-EVOは、第11世代Coreプロセッサをベースにした1世代前の第2版である。
第3版ではCPUがアップデートされた他、カメラ映像の高画質化などの規定が加わり進化しているものの、長時間のバッテリー駆動ができ、AC駆動時/バッテリー駆動時を問わず軽快なレスポンスで利用できることが、Intelによって認定されている点は第2版でも共通だ。
ただ、Intel Evoプラットフォームの認定を受ける影響か、本製品はBTOによる基本スペックのカスタマイズには対応していない。CPUがCore i7-1165G7(4コア8スレッド、最大4.7GHz)、メモリが16GB(8GB×2、DDR4-3200)、ストレージが512GB(Samsung PM9A1)という内容で固定されている。
BTOで変更できるのは、OS(Windows 10 Home/Pro、いずれも64bit版)やMicrosoft Officeシリーズの追加、外付けストレージや光学ドライブの追加などにとどまる。
ちなみに、本製品のベースとなっているDAIV 4Pシリーズの他のモデル(DAIV 4P[ Windows 11]など)は、BTOでメモリやストレージの変更が可能になっているが、1秒以内の復帰を実現するには、Evoプラットフォーム準拠の本機を選ぶ形になる。
続いて、液晶ディスプレイやインタフェース周りを見ていこう。
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