マウスコンピューターから発売されている「MousePro-M600F4」は、法人向けの省スペースデスクトップPCだ。ディスプレイの横に置いて使えるのはもちろん、VESAマウントにも対応しているので、ディスプレイ背面に取り付けても利用できる。
その上、BTOにも対応しており、メモリやストレージの容量、外付けの光学ドライブやMicrosoft Officeシリーズの追加、さらにはOSも複数の選択肢が用意されている。
今回、CPUにCore i3-8145Uを搭載し、OSにWindows 11 Proのダウングレード権を利用したWindows 10をプリインストールした評価機(プロダクトキーIDシール付き)をチェックする。これなら、導入後に全社のシステムをWindows 11に切り替えるときにも不安なく移行が行える。
本体を箱から取り出した際に印象的だったのが、そのボディーのコンパクトさだ。
ボディーサイズは、約19.4(幅)×15.3(奥行き)×2.8(厚さ)cm、重量は実測で591gと単行本程度の大きさと重さで、付属の縦置き用スタンドを底面に取り付けても、約15.3(幅)×21.9(奥行き)×73(厚さ)cm、重量は実測で750gとフットプリントもそれほど大きくなく、デスク横に置いていても邪魔にならない。
この小さなボディーにUSB 3.0 Type-Aポートを前面に2基、背面に2基用意する他、USB 2.0 Type-Aポートが前面に2基配置されている。加えて前面にはUSB 3.0 Type-Cポートもあり、今発売されている周辺機器を接続したいと思ったときには、たいていの場合対応できるだろう。
本機の大きな特徴は、標準でVESA取り付けキットが付属していることだ。これはコンパクトなボディーを生かして、液晶ディスプレイ背面のVESAマウントにキットを取り付けることで、まるで液晶一体型PCとしての運用が可能になる。
これなら、狭い机上をさらにすっきりさせることで、業務効率を改善できる。もしVESA取り付けキットを使う前提なら、購入時にキーボードやマウスを無線タイプに変更しておこう。そうすれば、ケーブル回りがさらに整理される。
PC本体の固定も手回しネジだけで済むため、いざとなればオフィスと自宅を持ち運ぶことも可能だろう。
ディスプレイ出力としてHDMI出力端子に加え、D-Sub 15ピンのアナログRGB端子も用意されているので、古いデバイスが多い企業向けPCとしてはうれしいところだろう。最大解像度はHDMIで3840×2160ピクセル(30Hz)、D-Sub 15ピンだと1920×1080ピクセル(60Hz)だ。Thunderboltなどの最新インタフェースはなく、この辺りは仕様の古さを感じる部分ではある。
一方で、前面にSDメモリーカードリーダーが配置されており、デジカメで撮影した画像などもPCに簡単に取り込むことができる。
ネットワーク環境としては、無線LANはWi-Fi 6に標準で対応し、背面には1000BASE-T対応の有線LAN端子もあるので、無線/有線のどちらのケースにも対応できる。無線通信ではBluetooth 5.2も利用可能だ。
続いて、内部システムを見ていこう。
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