特に2021年に入ってから、PC関連製品でもSDGsやサスティナビリティーを意識した発表会や製品の投入が増えている。製品のパッケージは元より、製品自体を再生可能な素材に採用し、地球環境への負荷軽減をアピールしている。
従来から積極的にアピールしてきたAppleだけでなく、さまざまなPCメーカーがメッセージと共に製品を投入しており、製品を買ってみたら従来とパッケージが大きく違っていて驚いたという人も多いのではないだろうか。
持続可能な開発目標と訳される「Sustainable Development Goals」(略称:エスディージーズ)は、2015年9月に国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中核をなすもので、2030年までに達成すべき持続可能な開発目標として17の世界的目標と169の達成基準が示されている。
既に社会人としてバリバリ働いている人ほど、このような取り組みは大事と頭では分かっていても、現実と折り合いがつかなかったりピンとこなかったりして、なかなか行動に結びつかないケースが多いだろう。
しかし、今や学校教育に盛り込まれ、小さい頃からこれらを身近に感じ育ってきた若い人が増えている。中には世代間ギャップとして既に感じている人がいるかもしれない。
そこで、実際にどのような取り組みがなされているのか、「キッザニアSDGsセンター」(以下、SDGsセンター)でお話を伺った。
・キッザニアとは?
キッザニアン(3歳〜15歳の子ども)のための「街」がコンセプトの体験型施設で、料金やプランはこちらのページを参照してほしい。
・キッザニアで何ができる?
キッザニアンが好きなパビリオンで仕事を選んで働いたり、働いてもらった給料を使ったり、給料を銀行に預けたりできる。
・働くと何がもらえる?
各パビリオンの体験が終わると成果物に加え、給料として「キッゾ」(通常、8キッゾを支給)がもらえ、対応パビリオンで使ったり、銀行で貯金できたりする。
キッザニアとは、子どもたちが職業体験を通じて楽しみながら社会の仕組みを学べる「こどもが主役の街」がコンセプトの体験型施設で、現在世界17カ国25カ所に展開されている。ここ日本でも、KCJ GROUPが運営する「キッザニア東京」(2006年オープン/アーバンドッグ ららぽーと豊洲内)と、「キッザニア甲子園」(2009年オープン/ららぽーと甲子園内)があり、2022年7月31日には、「キッザニア福岡」(三井ショッピングパーク ららぽーと福岡内)も開設予定だ。
SDGsセンターは東京と甲子園の両キッザニアでパビリオンとして常設されており、3歳〜15歳の子ども(キッザニアン)が参加可能だ。今回は取材として特別にキッザニア甲子園の本パビリオンを体験できた形となる。
キッザニア内のパビリオンは、一部を除いてその場で体験して完結する形が多いが、SDGsセンターはその中でも例外的なパビリオンとなっており、スタンプラリー形式でキッザニア甲子園各所を回るような仕組みになっている。
まずは、パビリオン内のスーパーバイザー(係員)に声を掛けて受付を済ませ、スタンプラリーの概要を聞く形だ。このレクチャーが終わるとキッザニアンに「未来を変える! アクションラリー」と書かれたラリーブック(小冊子)が渡される。
ラリーブックには、アクションラリーの進め方やスタンプを押す「展示スポット」の地図、各展示スポットで答える3択クイズやその背景、さらにはキッザニアのキャラクターが紹介されている。
しかし、全8ページの小冊子を見ると、どうも単なるスタンプラリーでは済まなそうだ。何より、こども達の権利を守るシンボルであるキャラクター紹介が壁一面にあり、このパビリオンのカギを握る存在になっているのが分かる。
そこで、KCJ GROUP 企画部 イベント企画グループ アシスタント・マネジャーの布川恵理氏に、このパビリオンの狙いや意図を伺った。
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