セットアップ作業は至ってシンプルだ。モバイルディスプレイの電源はUSB Type-Cケーブル、映像はHDMIケーブルをPC本体に接続する。電源は前席の下部にあるコンセントにACアダプターをつなぐだけで済む。入力デバイスは無線なので、Bluetoothなどを使えばいい。
モバイルディスプレイはフルHD(1920×1080ピクセル)表示に対応した15.6型と、サイズが大きめなので表示される文字も見やすい。テーブルのサイズともちょうどいいあんばいだが、キーボードを中央に置くとマウスのスペースがやや厳しくなる。
今回はキーボードショートカットを駆使して乗り切ったが、狭いスペースでもマウス機能を使いたい場合は、キーボードにTrackPointを内蔵したレノボ・ジャパンの「ThinkPad TrackPoint Keyboard II」などを使うといいだろう。
車内には、無料Wi-Fi「JR-EAST FREE Wi-Fi」が提供されている。本機もネットワーク環境としては有線LANに加え、無線LANはWi-Fi 6に標準で対応しており、問題なく利用できた。場所によっては速度の低下なども見られたが、むしろVPN接続がひんぱんに切断してしまうのには困ってしまった。
今回はややイレギュラーな使い方を試したが、MousePro-M600F4には標準でVESA取り付けキットが付属しているので、液晶ディスプレイ背面のVESAマウントに同キットを取り付ければ、まるで液晶一体型PCとしての運用が可能になる。このように、さまざまなところで使えるデスクトップPCとして本機の魅力は大きい。
標準構成の価格は9万8780円(税、送料込み)と10万円を切るのは魅力だが、メモリは8GBと少ないのでBTOで16GB以上を選んでおきたい(最大32GBまで選択可能)。また、CPUにCore i5-8265U(4コア8スレッド、1.6GHz〜3.9GHz)を搭載した上位モデル「MousePro-M600H3」や、Celeron 4205U(2コア2スレッド、1.8GHz)を備えた「MousePro-M600C2」なども用意されており、予算や用途に応じて選ぶといいだろう。
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