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いろいろなデバイスでThinkPadの快適タイプを実現! 「ThinkPad トラックポイント キーボード II」に感激した(1/3 ページ)

» 2020年05月26日 13時00分 公開

 ThinkPad トラックポイント キーボード II(以下「TTPK II」と呼んでしまおう)は、レノボのノートPC「ThinkPad」が搭載するキーボードユニットを取り出して、独立した外付けキーボードとして仕立て直した製品だ。

 「II」とあるように、この製品には「ThinkPad Bluetooth ワイヤレス・トラックポイント・キーボード(英名:ThinkPad Compact Bluetooth Keyboard with TrackPoint)」いう先代がある。先代の登場は2013年であり、実に7年ぶりの後継モデルとなる。

 この記事では、待望の新モデルたるTTPK IIをじっくり試す。

TTPK II 7年ぶりの新製品となるThinkPad トラックポイント キーボード II(日本語配列)

ThinkPadと“うり二つ”な見た目と打ちごこち

 ThinkPadユーザーがThinkPadを使い続ける大きな理由の1つに「キーボードがとにかく使いやすい」というものがある。その使いやすいキーボードを外付けにして、自分が所有する全てのWindows PCやAndroidデバイス(Android 8.0以降)で使えるようにしてくれるのが、TTPK IIの最も重要な存在理由といっていい。

 公称値でキーピッチは約19.05mm、キーストロークは約1.8mmを確保している。「デスクトップPCで使う外付けキーボードだもの、19mm台のキーピッチは当たり前でしょ?」と思うかもしれないが、TTKP IIのサイズは、約305.5(幅)×164(奥行き)×13.7(高さ)mm、重さは約516g。小型軽量で携行もできる「Happy Hacking Keyboard(HHKB)」の約294(幅)×120(奥行き)×40(高さ)mm、重さ約540gとさほど変わらない。

 実際、筆者が所有するノートPC「ThinkPad X1 Carbon」と比べると、キーボードユニットのサイズや配置はほぼ“うり二つ”だ。

うり二つ キーボードのレイアウトはThinkPadシリーズにほぼ準拠する。先代と比べると、最上段にあるファンクションキー列に“区切り”が新設されていることがすぐ分かる違いだ

 うり二つなのはキーをタイプした感触も同様だ。主観的な表現で申し訳ないが、わずかに重めのキーを押し込んだ時の指の力は、キーボードユニットが「カチッ」と受け止めてくれる。キーストロークは2mm近くあるので、キーを押し下げる感触を明確に認識できる。

 加えて、TTPK IIは底面後方の両側に折り畳みスタンドを用意している。このスタンドを立てると、TTPK II本体が浮き上がって角度(実測で約6度)が付く。この状態でタイプすると手首が楽になる。

底面 キーボード底面の奥両側に折り畳みスタンドを収容している
スタンド収納時 スタンドを収納した状態では、実測で1.5度の角度が付いている
スタンド起立時 スタンドを立てると、実測で約6度の角度が生じる

 タイプ音は“カチカチ”と明瞭に聞こえるが、音量は大きくない。静まり返った図書館で使うと気になるかもしれないが、多少ざわついている喫茶店ならまず聞こえないだろう。

 スタンドで本体が浮き上がるとタイプ音がキーボード内部で響いてうるさくなる外付けキーボードも多いが、TTPK IIはそのようなことはない。スタンドを立てて本体を浮き上がらせてもタイプ音は静かなままだ。

「Bluetooth+専用ドングル」のデュアルワイヤレス構成

 Windows PCやAndroidデバイスとの接続は、Bluetooth、もしくは専用の2.4GHz無線モジュール(ドングル)を介してワイヤレスで行う。

 製品のパッケージにはUSB Type-A to USB Type-Cケーブルが1本付属し、TTPK IIの本体にもUSB Type-C端子があるものの、これらはあくまで“充電専用”で(給電は5V/350mA)、接続はワイヤレスのみとなる。

 Bluetoothによるキーボード接続について、大人数がBluetoothを利用している空間では、キーボードの入力が不安定になることがある。このことから、あえて有線接続キーボードを愛用するユーザーもいる。その意味で、USBケーブルによる有線接続モデル「ThinkPad トラックポイント・キーボード(ThinkPad Wired USB Keyboard with TrackPoint)」が存在した先代と比較して不安を覚える向きもあるかと思う。

 その場合でも、この製品なら専用2.4GHz無線モジュールを使って接続すれば、安定してキー入力が維持できる。このモジュールはTTPK II本体のホルダーに収容されていて、使う際はデバイスのUSB Type-A端子に取り付けて使う。本体に収納して持ち運べるので、「いつでもどこでも」使える利便性はBluetoothとそれほど変わらない。

スイッチ群 背面手前に見えるのが無線接続のモード切り替えスイッチだ。その右隣はOSごとのモード切り替えスイッチ、さらにそしてその右隣りには充電専用のUSB Type-C端子と2.4GHz無線モジュールホルダーがある
ドングルとケーブル 無線モジュールをホルダーから取り出してUSB Type-Aインタフェースを持つデバイスに差せば“いつでもどこでも”2.4GHz無線接続が可能だ。なお、付属のUSBケーブルはTTPK IIにとって充電専用ケーブルに過ぎない
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