K855のワイヤレス通信は、Logi Bolt/Bluetoothに対応する。3台までデバイスを登録でき、F1〜F3に割り当てられたEasy-Switchキーを押すだけで即時に切り替えることが可能だ。新たに登録する場合は、Easy-Switchキーを長押ししてペアリングすればよい。Easy-Switchキーにはインジケーターがついており、接続時やペアリング時に点灯/点滅する。普段は消灯しているが、Fnキーを押せば点灯して接続先が分かるようになっている。
Logi Boltは、Bluetooth 5.0以上に基づくセキュリティモード1〜セキュリティレベル4に対応したロジクールの独自技術だ。輻輳(ふくそう)に強い安定した接続と強力な暗号記述による安全性が特徴で、K855にはレシーバーも付属している。
「Bluetoothがあるなら、Logi Boltはいらないのでは」と思う人もいるかもしれないが、Bluetooth対応が当たり前のノートPCやスマートフォンに対し、ほとんどのデスクトップPCが標準ではBluetoothに対応していない。追加費用なしでデスクトップPCに接続できるというメリットは大きい。
K855のボディーサイズは、約355.2(幅)×138.8(奥行き)×38.8(高さ)mm、重量は約692.4gで、物理キー数が88のコンパクトなテンキーレスキーボードだ。独立したカーソルキーと、6つの機能キーが用意されているので使いやすい。
キーピッチは約19mm、キーストロークは約4mmを確保していて窮屈な感じもなく、メカニカルスイッチのタイプ感を十分に味わうことができる。電源は単四形アルカリ乾電池2本で、ワイヤレス接続ゆえケーブルがいらず、Logi Boltレシーバーも本体内に収納できるため持ち運びも容易だ。
ただし、前述したように入力音はかなり大きいので、カフェやオフィスなど周囲に人がいるところでの利用は難しいだろう。
K855は、最大5000万回のキースイッチに耐えられるようタイプテストをクリアしている。また、そのテスト後にもキートップの文字が薄くなるようなことはないという。シルクスクリーン印刷のようだが、長期間使用しても文字が消えにくい加工(詳細は非公開)がなされているそうだ。アルマイト加工されたアルミニウム製のトップケースと合わせ、耐久性に優れた特性を持つ製品と言える。
また、K855はトップケースからキースイッチのトップハウジング(上半分部分)が飛び出したような形状になっており、ほこりがたまりにくく、キートップを外さなくてもブロア程度で十分吹き飛ばせる。使用後に上部のスタンドを使って立てておくようにすれば、お菓子のくず程度であれば自然に落ちてしまうだろう。キートップも外しやすく、メンテナンスのしやすさも耐久性を高める要因の1つとなっている。
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