では実際に使ってみよう。本製品はボディーの右側面にポート類が搭載されている。一般的なモバイルディスプレイは左側に用意されるケースが多いので、逆側ということになる。
USB Type-Cポートは2基あるが、一方は給電専用で、デバイスと接続して映像信号の伝送を行うのは側面の中央付近にあるポートだ。かなり高い位置にあることに加えて、ケーブルが固く取り回しがよくないことから、うっかり引っ掛けないよう注意したい。
使ってみて気になるのは、スタンドの自由度の低さだ。横置きと縦置き、どちらにも対応できるのはよいのだが、スタンドに角度を固定するギミックがなく、最大限開いた状態か、もしくは閉じた状態の2択しかない。
しかも本体を持ち上げるだけで簡単にパタンと閉じてしまうので、置き場所を移動させようとして持ち上げ、スタンドが閉じていることに気づかず置いて倒れそうになることもしばしばあった。移動時は気をつけたいところだ。
また視野角は水平垂直ともに170度とされているが、横斜め方向からはかなり暗く見えるので、プレゼンなどで周囲から何人もがのぞき込むような使い方にはあまり向かない。利用にあたっては、画面がなるべく正面を向くように配置した方がよいだろう。
OSDメニューを操作するためのボタン類は、USB Type-C/HDMIポートと同じく右側面に搭載されている。ボタン類とポート類が同じ面に集約されているのは、本体を縦向きにした時に、これらの一方が底面に来ることがないようにするという配慮だろう。
OSDメニューのデザインは、過去に紹介したサンワサプライ「400-LCD005」や、アイティプロテック「LCD15HCR-IPS」、リンクスインターナショナルの「Quintokuta 4S133」などと共通である。おそらく、OEM元が同じなのだろう。ジョグダイヤルを使って操作する点も同一だ。
このように、既に他社で実績のあるUIデザインをそのまま使っていることもあって、操作性は合格点だ。ジョグダイヤルを垂直に押し込んでメインメニューを表示する以外に、ジョグダイヤルを上に倒せば明るさ調整、下に倒せば音量調整メニューが表示されるなど、利用頻度の高い2つの機能はショートカットも用意されている。
これらは昨今のモバイルディスプレイの多くに共通する操作方法だが、抜かりなく搭載している点は高評価だ。ちなみに、電源ボタンを短く押すことで入力切り替えを行う機能もあり、こちらは少々分かりづらいが、あまり利用頻度の高い機能でもないので、大きな問題ではないだろう。
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