ASUS JAPANの「ZenScreen OLED MQ13AH」は、有機ELを採用した13.3型のモバイルディスプレイだ。DCI-P3の色域を100%カバーし、さらにDelta E≦2の色差に対応するなど、色調の再現性を重視していることに加えて、モバイルディスプレイには珍しい近接センサーを搭載、さらにフードとして使える外箱が付属するなど、一風変わった特徴を持つ製品だ。
今回はメーカーから借用した機材を用いて、一般的な13.3型のモバイルディスプレイと比較した場合の本製品の特徴を紹介する。
まずは基本的な仕様をざっと見ていこう。画面サイズは13.3型で、解像度はフルHD(1920×1080)、視野角は水平/垂直ともに178度、最大輝度は400ニト、応答速度は1msとなる。タッチ操作には非対応で、画面はグレア仕上げとなっている。
パネルは有機ELを採用しており、前述のようにDCI-P3の色域を100%カバー、さらにDelta E≦2の色差に対応するなど、色調の再現性を重視していることが大きな特徴だ。モバイルディスプレイでありながら、クリエイティブ用途にも向いた製品と言える。コントラスト比もHDRオン時は100万:1と高い。
接続方法は、HDMIとUSB Type-Cの2通りをサポートする。USB Type-Cポートは本体の両側面にそれぞれ搭載されているので、配線の都合に応じてどちらにケーブルを接続してもかまわない。
さらに本体には近接センサーが内蔵されており、未使用時にディスプレイの輝度を下げて消費電力を低減できる。ノートPCやデスクトップ用のディスプレイにはある機能だが、モバイルディスプレイで搭載するのは珍しく、本製品の機能の豊富さを象徴している。本製品は有機ELを採用することから、焼付き防止の意味合いもあるのだろう。
ボディーはモバイルディスプレイによくある、背面に段差のある構造で、保護カバーを兼ねた付属のスタンド(スマートケース)を使って立てる形だ。このスタンドは複数の組み立て方に対応しており、本製品に取り付けた際に、わずかに宙に浮いた状態にすることも可能だ。視線をやや高くすることで、より自然な姿勢で作業できるのは利点だ。
ただし、これら複数パターンの組み立て方はかなり分かりづらく、慣れないとなかなか覚えられないのはややマイナスだ。組み立て方の解説手順が、スタンドの見えない面にシールなどで貼られているとよかったかもしれない。
この他、本製品は背面に三脚を取り付け可能な穴も搭載されていたりと、設置の自由度は極めて高い。
続いて、パッケージを確認してみよう。
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