既報の通り、富士通クライアントコンピューティングは1月24日、ノートPC「LIFEBOOK」の2023年春モデルを発表した。
特に注目すべきは新モデルは、画面を13.3型から14型へと大型化した軽量モバイル「LIFEBOOK UHシリーズ」である。この記事では、新しいLIFEBOOK UHシリーズの詳細を紹介する。なお、実機の一部は先行開発機(試作機)となるため、実際の製品とは外観が一部異なる可能性がある。
新しいLIFEBOOK UHシリーズ(UH/Hシリーズ)はピクトブラック(左)、フロストグレー(中央)、シルバーホワイト(右)の3色展開だが、最軽量モデルの「LIFEBOOK UH-X/H1」はフロストグレーのみとなる従来のLIFEBOOK UHシリーズは「13.3型のフルHD(1920×1080ピクセル)液晶」を搭載してきた。一方で、昨今のモバイルノートPCでは、主に縦方向の情報量を増やす観点で画面のアスペクト比(縦横比)を「16:10」または「3:2」に改める動きが活発となっている。
その点、新しいLIFEBOOK UHシリーズでは画面サイズを13.3型から14型に大型化すると同時に、解像度を縦方向に120ピクセル増やして1920×1200ピクセルとした。「Webや表計算データを閲覧する際に一度に表示できるコンテンツ(情報)が多い方がよいというお客さまの声に応えた」(大隈健史社長)のはもちろんだが、ライバルメーカーの動向も意識した動きでもあるだろう。
普通に考えれば、画面を大型化するとその分だけフットプリント(設置面積)と重量は増す。しかし、FCCLは画面を大型化してもフットプリントと重量をなるべく増やさない工夫を凝らした。
フットプリントを削減する工夫の1つが、大型化した液晶パネルである。開発担当者によると、新しいLIFEBOOK UHシリーズが搭載している液晶パネルは特注品となっており、一般的な1920×1200ピクセルの14型液晶パネルと比べると軽量かつ薄型で、四辺の縁も可能な限り細くしたという。液晶パネルの制御基板についても、従来モデルではパネルの下方に置いていたものをパネルの裏側に回した。
液晶パネル自身の工夫以外にも、液晶パネルの支持方法の変更(ベゼル固定→天板固定)、Wi-Fiアンテナの収納位置の変更(画面上部→ヒンジ)といった工夫により4辺狭額縁を達成し、ボディーサイズの増加を極小化することができたという。具体的な寸法は以下の通りだ。特に、幅を1.8mm増に抑えていることは特筆すべきだろう。
(※1)「LIFEBOOK UH-X/C3」と、そのマイナーチェンジモデルである「LIFEBOOK UH-X/D2」
初代LIFEBOOK UH-X(左)と新型UHシリーズ(右)を並べる。13.3型フルHD液晶を搭載する初代UH-Xは、画面の大きくなった新型UHシリーズとほぼ同サイズだったりする。約4年の進歩は、ここにありといった所である重量増加の抑制という観点では、先述のボディーサイズ増加の抑制も有効だったようだが、部材のさらなる軽量化や軽量素材で作られた本体カバーの採用も貢献したという。軽量化の“ネタ”は100以上積み上げて、それを愚直に実行していったとのことだ。
結果として、最軽量モデル(UH-X/H1)は約689gと先代(UH-X/G2)の約634gから約9%の増加にとどめている。一方、軽量モデル(UH90/H1)は約848〜858gと、先代(UH90/G2)から約10%の増加に抑えた(最重量カラー同士の比較)。
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