新しいLIFEBOOK UHシリーズのボディーカラーはピクトブラック(Pict Black)、フロストグレー(Frost Grey)、シルバーホワイト(Silver White)の3つを用意している。重量を削減する観点から最軽量モデルはピクトブラックのみとなるが、軽量モデルは3色から選択できる。
中でもフロストグレーは「新しいUHシリーズの象徴」(大隈社長)として設定された新色で、日常生活になじむ「ジェンダーレス(性別を問わない)」「エイジレス(年代を問わない)」を意識したという。他のカラーについても「主張しすぎない、ノイズレスであること」(同)を重視して選定されたものである。
「主張しすぎない」「ノイズレス」という観点は、天板やキーボードにも現れている。2020年冬モデルにおいて若者向けモバイルノートPCとして“復活”した「LIFEBOOK CH」のデザインテイストを取り入れて、天板の富士通ロゴ(インフィニットロゴ)を小さくした上で、量販店モデルでは「かな表記なし日本語キーボード」を標準化した。
若年層のユーザーはもちろん、従来のUHシリーズを購入してきたユーザー層(≒高リテラシー層)でも「かな入力」を行う人は非常に少なくなっている。そのため、大多数のユーザーにとって“ノイズ”となる、かな表記を思い切って無くしたようだ。キートップの文字の印字サイズやカラーリングも、それぞれのボディーカラーに合わせて微妙に調整したという。
なお、直販モデル(LIFEBOOK WU-X/H1およびLIFEBOOK WU2/H1)ではカスタマイズ(CTO)オプションとして「かな表記あり日本語キーボード」も用意されている。「自分はかな入力をしている!」というユーザーについては、直販サイトをチェックしてみると良いだろう。
方針転換も見られる新しいLIFEBOOK UHシリーズだが、高い利便性の確保は忘れていない。その象徴が充実したポート類だ。搭載するポート類は以下の通り。
【左側面】
【右側面】
先代と違うのは、SDメモリーカードスロットがmicroSDメモリーカードスロットに変わったこと1点のみである。開発担当者によると、超軽量モデルのUSB Type-C端子がThunderbolt 4に対応しないのは「消費電力の都合」だという。
加えて、新しいLIFEBOOK UHシリーズでは、6GHz帯での通信に対応する「Wi-Fi 6E」も購入時から利用できる。直販の軽量モデルでは、CTOオプションとして5G/LTE通信モジュールも搭載可能だ。この5G/LTE通信モジュールはSIMフリーで、nanoSIMカードとeSIMの「デュアルSIM」にも対応している。
Web会議やオンライン授業が“当たり前”になったことを受けて、WebカメラもフルHD(1920×1080ピクセル)撮影に対応するものに変更された。先述の通り、新しいLIFEBOOK UHシリーズは4辺狭額縁となったが、カメラシャッターやカバーの設計を変更することで大きくなったカメラセンサーをしっかりと収めている。
なお、カメラシャッターのつまみは先代よりも大きくなっており、開け閉めが楽になった。従来のLIFEBOOK UHユーザーとして、この点は非常にうらやましく思う。
新しいLIFEBOOK UHシリーズは、初代UH-Xから数えるとボディーの設計的には「3世代目」となる。世代を重ねるごとに「ここはこうした方がいいのでは?」と思ったことが着実に改善されている。モデルチェンジする度に“良い意味で”驚くノートPCは、個人的にはそれほど多くない。
今回は発表会で短時間しか触れられなかったが、ぜひとも軽量モデルの新型はじっくりと試してみたいと思う。
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