Apple、日本でも児童を性的コンテンツから保護する機能を提供 最新のiOSアップデートで

» 2023年02月21日 06時00分 公開
[林信行ITmedia]
iOSのアップデート後、iOSのファミリー設定でこの機能を有効にすると、意図せぬヌード写真などの受信から該当アカウントを保護することができる iOSのアップデート後、iOSのファミリー設定でこの機能を有効にすると、意図せぬヌード写真などの受信から該当アカウントを保護することができるようになる。写真はすぐには表示されず、有害である可能性の説明が表示される

 Appleは、間もなく行われるiOSのアップデートで子供たちを有害なメッセージから守る「Child Safety機能」を日本でも提供開始する。これは、Apple標準のメッセージアプリで裸の写真などの有害コンテンツ(CSAM:Child Sexual Abuse Material)の意図しない受信を防ぐなど、子どもの安全を守る機能だ。

日本でも子どもを有害コンテンツから守るセーフティー機能を提供開始

 本機能を適用すると、誰かからメッセージで裸を含む写真が送られても写真を表示せず、代わりに裸を含む画像が届いたことを警告するメッセージが表示される。そして心に傷を負うことがある可能性を示唆するメッセージと共に、本当に表示したいかを確認するメッセージが現れる。設定によっては、大人に相談するオプションも表示される。同様の警告は裸の写真を送信しようとした際にも表示される。

 なお、利用者のプライバシーに配慮して、画像の認識は外部サーバなどに頼らずiPhone端末内で行われ、通信そのものは暗号化された状態だ。裸の写真の送受信の記録がのぞかれることもない。

 既に米国では2021年から提供されていた機能で、その後、2022年4月にカナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランドといった英語圏に、同年8月にフランスとドイツ、12月にイタリアとスペインに提供国を拡大していた。

 今月行われるiOSのアップデートでは、新たに日本、オランダ、スウェーデン、韓国、ブラジル、ベルギーの各国への対応が追加される(他国との違いは表示されるメッセージの言語のみで基本的に同じ)。

 Appleは、これまでにもiPhone上での子供の安全を守るための機能として以下を提供してきた。

  • スクリーンタイム:子供がどんなアプリをどれくらい使っているかを確認
  • 通信/通話の制限:誰と連絡できるかを制限
  • コンテンツとプライバシーの制限:使用できるアプリやコンテンツなどを制限
  • App Storeでの子供向けセクション:広告などで個人情報の収集をしない安全なアプリのみを提供

 同社は2021年に、子供を保護するためのイニシアチブを立ち上げ、専門家からさまざまな意見を求めていた。計画の中にはiCloud上に児童ポルノと思われる画像が投稿されていないかを確認し、削除する「iCloud for child sexual abuse material(CSAM)」も提案されたが、この計画は大きな議論を巻き起こす。Appleはユーザーのデータをスキャンしないでも子供を保護できるという結論に達し、この計画を中止し、代わりに2021年12月からChild Safety機能を開始した。

 米国では今回、日本で提供された機能に加えて、児童に対する性的搾取などがあった場合、どこに連絡をしたらいいかを相談する機能や、児童の性的搾取につながるような検索をした場合に違法である可能性を示唆し、パートナーなどに相談するように警告を表示する機能をSiri、スポットライト検索、Safari検索に追加している。日本では、これらの機能は少なくとも今回のアップデートでは搭載されない模様だ。

米国などでは、Siri、スポットライト検索、Safari検索などで違法である可能性を示唆したり、パートナーなどに相談するように警告を表示したりする機能を提供している 米国などでは、Siri、スポットライト検索、Safari検索などで違法である可能性を示唆したり、パートナーなどに相談するように警告を表示したりする機能を提供している

 なお、2022年末、米Wiredに掲載された記事では、同機能は子供を保護するためのイニシアチブの最初の一歩に過ぎず、時期は定かではないが、今後、有害なビデオ映像をフィルタリングする機能や、他社製アプリを使ったコミュニケーションへの対応なども計画中のようだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月07日 更新
  1. Insta360初ドローン「Antigravity A1」実機レポ 360度カメラが生む“空中を自由に見渡す”没入感とは? (2026年02月06日)
  2. Surface RT「歴史的大失敗」の裏で何が? エプスタイン文書が示すMS元幹部の焦りと情報漏えい (2026年02月05日)
  3. 自宅のどこでも本格サウンドが楽しめる「Bose SoundLink Home Bluetooth Speaker」が3.3万→2.3万円に (2026年02月05日)
  4. 「VAIO SX14-R」の“ふるさと”見学記 ノジマグループ参画後も進化が続く“物作り” (2026年02月05日)
  5. フロッピー世代に刺さるレトロなデザインが魅力の「Trozk モバイルバッテリー TP09U」が19%オフの8080円に (2026年02月05日)
  6. Western Digitalがブランドを「WD」に統一 100TB超の大容量化とSSDに迫る高速化技術のHDDも開発中 (2026年02月04日)
  7. マウスコンピューターやユニットコムの親会社「MCJ」がMBOで非上場化へ ベインキャピタル傘下のファンドがTOBを実施 (2026年02月06日)
  8. ソニーとTCLの合弁が意味する「新しいソニー」の完成形――ソニーが“家電企業”の殻を脱いだ日 (2026年02月06日)
  9. 宅内ネットワーク環境の10G化に適した「TP-Link DS108X」が13%オフの4万803円に (2026年02月06日)
  10. 240Hz駆動の39型曲面ウルトラワイド有機EL「LG UltraGear OLED」が27%オフの14万4000円に (2026年02月05日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年