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AMDが新型CPU「EPYC Embedded 9004シリーズ」を発表　エッジコンピューティング／工場用サーバ向け

» 2023年03月14日 17時00分 公開
[井上翔，ITmedia]

　AMDは3月14日（米国太平洋時間）、新型の組み込み機器用CPU「EPYC Embedded 9004シリーズ」を発表した。エッジコンピューティングや工場で使われる各種サーバでの利用を想定した製品で、一部の顧客を対象とするサンプル出荷は既に始まっている。一般出荷は4月から順次始まる予定だ。

EPYC EPYC Embedded 9004シリーズ

EPYC Embedded 9004シリーズの概要

　EPYC Embedded 9004シリーズは、先行して登場した「EPYC 9004シリーズ」の組み込み機器向けという位置付けだ。組み込み機器で使うことを前提として、EPYC 9004シリーズから以下の機能を追加している。

  • NTB（Non-Transparent Bridging）をサポート
    • 2台のCPUユニットによる冗長構成に対応
  • NVDIMM（Non-Volatile Dual In-Line Memory Module）-Nをサポート
    • 不意な電源障害が発生した際に、メモリの内容を保存可能
  • デュアルSPI（Serial Peripheral Interface）をサポート
    • UEFI（BIOS）用のROMを冗長構成にできる

　加えて、用途を踏まえて7年間の長期供給計画が立てられている。

　他の主な仕様はEPYC 9004シリーズと同様で、以下の通りとなる。

  • CPUコアは「Zen 4アーキテクチャ」ベース
    • 最大で96コア192スレッド構成
    • L2キャッシュは1コア当たり1MB（最大96MB）
    • L3キャッシュは8コア（CCD1基）当たり32MB（最大384MB）
    • AVX-512命令に対応（VNNI／BFLOAT16演算に対応）
  • メインメモリはDDR5-4800規格をサポート
    • ECC（エラー訂正機能）付きモジュールに対応
    • 1チャンネル当たり2枚のDIMMを搭載可能
    • 最大12チャンネル構成に対応
  • PCI Express 5.0は最大128レーン（x16レーン×8本）
    • デュアルCPU構成の場合、合計で最大160レーン（x16レーン×10本）
    • レーンの一部をSerial ATAレーンまたはCXL 1.1+レーンに振り替えることも可能
主な仕様 EPYC Embedded 9004シリーズの主な仕様は、EPYC 9004シリーズと同様となる

EPYC Embedded 9004シリーズのラインアップ

　EPYC Embedded 9004シリーズのラインアップは以下の通りとなる。なお、モデル名のルールはEPYC 9004シリーズと同様である。

命名ルール EPYC 9004シリーズのモデル名のルール。同シリーズの派生モデルとなるEPYC Embedded 9004シリーズでも、同じルールが適用される

シングルプロセッサ専用（EPYC Embedded 9004Pシリーズ）

  • EPYC Embedded 9354P（32コア64スレッド）
    1. 動作クロック：3.25GHz〜3.8GHz
    2. L3キャッシュ：256MB
    3. TDP（熱設計電力）：240〜300W（定格は280W）
  • EPYC Embedded 9454P（48コア96スレッド）
    1. 動作クロック：2.75GHz〜3.8GHz
    2. L3キャッシュ：256MB
    3. TDP：240〜300W（定格は290W）
  • EPYC Embedded 9554P（64コア128スレッド）
    1. 動作クロック：3.1GHz〜3.75GHz
    2. L3キャッシュ：256MB
    3. TDP：320〜400W（定格は360W）
  • EPYC Embedded 9654P（96コア192スレッド）
    1. 動作クロック：2.4GHz〜3.7GHz
    2. L3キャッシュ：384MB
    3. TDP：320〜400W（定格は360W）

デュアルプロセッサ対応

  • EPYC Embedded 9124（16コア32スレッド）
    1. 動作クロック：3GHz〜3.7GHz
    2. L3キャッシュ：64MB
    3. TDP：200〜240W（定格は200W）
  • EPYC Embedded 9254（24コア48スレッド）
    1. 動作クロック：2.9GHz〜4.15GHz
    2. L3キャッシュ：128MB
    3. TDP：200〜240W（定格は200W）
  • EPYC Embedded 9354（32コア64スレッド）
    1. 動作クロック：3.25GHz〜3.8GHz
    2. L3キャッシュ：256MB
    3. TDP：240〜300W（定格は280W）
  • EPYC Embedded 9454（48コア96スレッド）
    1. 動作クロック：2.75GHz〜3.8GHz
    2. L3キャッシュ：256MB
    3. TDP：240〜300W（定格は290W）
  • EPYC Embedded 9554（64コア128スレッド）
    1. 動作クロック：3.1GHz〜3.75GHz
    2. L3キャッシュ：256MB
    3. TDP：320〜400W（定格は360W）
  • EPYC Embedded 9654（96コア192スレッド）
    1. 動作クロック：2.4GHz〜3.7GHz
    2. L3キャッシュ：384MB
    3. TDP：320〜400W（定格は360W）
ラインアップ EPYC Embedded 9004シリーズのラインアップ

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