モバイルバッテリーには寿命がある。では、その寿命を超えて使い続けるとどのようなリスクがあるのだろうか?
モバイルバッテリーで使われているリチウムイオンバッテリーには、先述の通り寿命が比較的長いというメリットがある。また、軽量な割に大きな電圧/電流を流せるというメリットもある。
一方で、以下のようなデメリットもある。
特に注目したいのが「衝撃に弱い」「熱に弱い」というデメリットだ。たまに「モバイルバッテリーが発煙(発火)した」というニュースを耳にするが、その原因の多くは「バッテリーにかかった強い衝撃(圧力)や高温」だったりする。端的にいうと、衝撃や高温によって蓄積されたダメージが原因で発煙/発火してしまうのだ。
消費者庁の事故情報データバンクを調べてみると、「リチウム電池内蔵充電器(≒モバイルバッテリー)」の事故情報が2022年3月31日からの1年だけで112件あることが分かる。同データバンクでは「注目事故情報」としてリンクが設けられるほどに発煙/発火事故が多いようであるもちろん、持ち歩いて使うモバイルバッテリーには、衝撃や熱に対する対策も施されている。とはいえ、衝撃や熱によるダメージは少しずつ蓄積されていくことには変わりない。モバイルバッテリーに強い衝撃や熱が加わらないように使うことは、必ず心掛けたい。
また、以下のような状態になったモバイルバッテリーは直ちに利用を中止して、新しいものに買い換えよう。
なお、新品や使い始めてから日の浅いモバイルバッテリーでも、製造上の不手際が原因で発煙/発火に至ることもある。このような場合は、消費者庁が公開している「リコール情報」に掲載されることがあるので、随時チェックすることをお勧めしたい。
モバイルバッテリーのリコール情報は、消費者庁のリコール情報サイトで「リチウム電池内蔵充電器」で検索すると調べやすい。3月31日時点で17件のリコール情報が掲載されているが、そのほとんどがモバイルバッテリーのものである
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