AMDは、デスクトップPC向けRyzen 7000シリーズに対応する新型チップセット「AMD A620」の仕様を発表した。同チップセットを搭載するマザーボードの想定販売価格は85ドル(約1万1300円)からで、順次メーカーから発売される。
AMD A620チップセットの概要
AMDによると、A620は「TDP(熱設計電力)が65WのRyzen 7000シリーズに理想的」なチップセットとされている。Ryzen 7000シリーズに対応するチップセットは従来ハイエンド寄りのものが中心だったが、同CPUを「真の次世代PCのパフォーマンスをかつてない手頃な価格で」販売すべく登場するという。主な仕様は以下の通りだ。
- メインメモリ:DDR5規格に対応(最大2チャンネル)
- 「AMD EXPO」対応モジュールのオーバークロック稼働に対応(最大6000MHz)
- CPU直結PCI Express 4.0バス:合計28レーン
- グラフィックスカード(GPU)用:16レーン
- NVMeストレージ(SSD)用:最大4レーン×2
- チップセット接続用:4レーン
- CPU直結USBポート:合計5ポート
- USB 3.2 Gen 2x1ポート×4
- USB 2.0ポート×1
- チップセット経由PCI Express 3.0バス:合計8レーン
- うち4レーンはSerial ATA 3.0ポートに振替可能(2レーンにつき2ポート)
- チップセット経由USBポート:合計10ポート
- USB 3.2 Gen 2x1ポート×2
- USB 3.2 Gen 1ポート×2
- USB 2.0ポート×6
なお、本チップセットを搭載するマザーボードでは、65Wを超えるTDPのCPU(具体的にはRyzen 7000XシリーズやRyzen 7000X3Dシリーズ)を動作できるかどうかは「設計次第」となる。
AMD A620チップセットの構造図
既存のRyzen 7000シリーズ(Socket AM5)対応チップセットとの比較図。AMD A620チップセットはCPUのオーバークロックには対応していないものの、メモリのオーバークロックはサポートしている
AMD A620チップセットを搭載するマザーボードは、主要なメーカーから順次出荷される
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