AMDは1月13日11時、デスクトップ向けCPU「Ryzen 7000シリーズ」の通常版(65W版)を発売する。単体パッケージの日本における税込み想定販売価格は以下の通りだ。
ITmedia PC USERでは、先に発売された高クロック版(Ryzen 7000Xシリーズ)のレビューも実施しているが、通常版も強みを発揮できているのか――ベンチマークテストを通してチェックしていこう。
先に登場した高クロック版と通常版の大きな違いは、TDP(熱設計電力)の設定と付属する冷却ファンの有無の2点に絞られる。CPUコア(Zen 4アーキテクチャ)やGPUコア(RDNA 2アーキテクチャ)に関する詳しい説明は、先に掲載した高クロック版のレビュー記事を参照してほしい。
高クロック版では、排熱設計や電源装置選びの基準となるTDPがモデルによって105Wまたは175Wに設定されていた。それに対して、今回登場した通常版のTDPは全モデルで65Wとされている。あくまでも定格値ベースだが、TDPを40〜105W削減したことになる。その影響で定格クロックはグッと抑えられているが、IPC(クロック当たりの命令処理数)や1コア当たりのL2キャッシュ容量の多さといったZen 4アーキテクチャのメリットは享受できる。
なお、高クロック版と同様に通常版もオーバークロック動作をサポートしている。保証の問題はさておき、より高いパフォーマンスを求める場合はオーバークロックに挑戦することはできる。
高クロック版にないメリットとして、通常版にはAMD純正のCPUクーラーが付属する点も挙げられる。以下の通り、付属するクーラーはモデルによって異なる。
高クロック版ではクーラーが付属せず、別途CPUクーラーを用意する必要がある。その上、定格通りの動作であってもかなりの発熱が見込まれることから簡易水冷クーラーの利用が推奨されている。
一方、定格通りに動かす限りにおいて、通常版は付属の純正CPUクーラーによる冷却でも十分である。オーバークロックを前提に選ぶ場合、あるいはボディーの空間的制約がある場合を除けば、CPUクーラーを別途用意しなくても済む。
なお、Ryzen 7 7700/Ryzen 9 7900に付属するWraith Prismは、以下のユーティリティーアプリでライティングの設定を行える。
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