AMDは5月23日(台湾時間)、デスクトップPC向け新型CPU「Ryzen 7000シリーズ」の概要を発表した。同CPUは、対応するチップセットを備えるマザーボードと共に2022年秋に発売される予定となっている。
Ryzen 7000シリーズは、5nmプロセスの「Zen 4アーキテクチャ」に基づくCPUコアを搭載している。プロセスルール以外における「Ryzen 5000シリーズ(Zen 3アーキテクチャ)」からの主な変更点は以下の通りとなる。
(※1)IPC(クロック当たりの処理命令数)ベースでの比較
CPUのパッケージは1718ピンのLGA(LGA1718)で、ZenアーキテクチャからZen 3アーキテクチャまで採用されてきた1331ピンのPGA(PGA1331)との互換性がなくなった。これに伴い、マザーボード側のCPUスロットは「Socket AM4」から「Socket AM5」に変更される。
Socket AM5の主な特徴は以下の通りだ。
Socket AM5に対応するチップセットとして「AMD 600シリーズ」も登場する。今回発表されたラインアップは以下の通りだが、詳細な仕様は分かっていない。
これらのチップセットを搭載するマザーボードはパートナー企業を通して発売される。また、PCI Express 5.0接続のSSDを普及させるべく、関連ベンダーとも協力するという。
発表に合わせて、AMDはRyzen 7000シリーズの試作品(16コアであること以外の詳細は不明)の動作デモンストレーションを披露した。
この試作CPUで「GHOSTWIRE: Tokyo」を動かした所、5.5GHzを超える稼働クロックを記録したという。また、このCPUとIntelのCore i9-12900K(Pコア8基16スレッド+Eコア8コア8スレッド)の性能を比較する「Blender」のタイムラプスデモでは、試作CPUの方が最大31%高速に処理を終えることができたとのことだ。
ただし、繰り返しだが試作CPUは16コア構成であること以外の詳細が分からないため、純粋な比較はできない。1日も早く製品の詳細を知りたい所である。
5nmプロセスの“Zen 4”「Ryzen 7000シリーズ」を2022年後半にリリース 「Ryzen 7 5800X3D」は今春に
96MBのL3キャッシュは効果あり? AMD 3D V-Cache搭載の「Ryzen 7 5800X3D」の実力をチェック!
デスクトップ向けRyzenに追加モデル 3D V-Cache適用の「Ryzen 7 5800X3D」は449ドルで4月20日発売
AMDがChrome OS搭載デバイス向けの「Ryzen 5000 C」シリーズを発表 最大85%のGPU性能向上を実現
ワークステーション向けCPU「Ryzen Threadripper PRO 5000」が登場 Zen 3アーキテクチャを採用Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.