プロナビ

多様なユーザーニーズに応えつつ、サステナビリティにも注力 ジョニー・シー会長が語るASUSのモノ作り(2/2 ページ)

» 2023年04月25日 06時00分 公開
前のページへ 1|2       

豊富なラインアップでさまざまなニーズに応える

 続けて、ASUSのエリック・チェン上席副社長(システムビジネスグループ ワールドワイドセールス ジェネラルマネージャー兼務)が、同社の現状と製品ラインアップについて説明した。

 2021年、同社の売上は米ドル換算で191億ドル(現在のレートで換算すると約2兆5600億円)を突破した。社内には5000人を超える研究開発(R&D)エンジニア抱えており、全世界に160以上の事業拠点と1300以上のサポート拠点を有しているという。売り上げ面だけでなく、技術的やサポート基盤の面でも、ユーザーにより良いサービスを提供することに注力していることをアピールする。

チェン副社長 ASUSのエリック・チェン上席副社長
ASUSの現状 ASUSは、世界規模で事業を展開している。なお、日本は同社にとってアジア地域最大の市場という位置付けである

 1989年に創業した同社は元々、マザーボードメーカーとして出発した。そして現在は、マザーボードはもちろんのこと、完成品のPCや周辺機器、スマートフォン 、タブレットなど幅広い製品ラインアップを擁している。

 今回発表された日本向けの新製品群は、クリエイター向けの「ProArt」、個人向けプレミアムモデルの「Zenbook」、若者に焦点を当てた「Vivobook」の3シリーズのノートPCのみとなる。しかし、PC製品ではゲーマー向けの「ROG(Republic Of Gamers)」「TUF Gaming」の各ブランド、そしてビジネス向けには「ExpertBook」「ExpertCenter」といった有力ブランドを有する。

 PCのラインアップの豊富さと、PCを支える周辺機器の存在は、一般利用からビジネス、ゲーミング、クリエイター、教育分野まで、ASUSがさまざまなニーズに対して1社で応えられることを意味しており、このことが市場におけるシェア獲得と躍進につながっているとチェン氏は語る。

 効率の面からラインアップを絞り込むメーカーもある中で、さまざまなニーズをくみ取れる豊富なラインアップをそろえる点が、競合他社との差別化ポイントになっているのは間違いないだろう。

ポートフォリオ マザーボードメーカーとして創業したASUSだが、現在では完成品のノートPCやグラフィックスカード、ディスプレイやWi-Fiルーターでも一定のシェアを確保するまでに至った
今回 今回は、ゲーミング以外のコンシューマー(個人)向けノートPCの新製品が発表された
シェア 先述の通り、ASUSは2020年秋モデルからノートPCにおけるOLEDモデルを拡充している。そのこともあって、OLED搭載ノートPCでは全世界で約61%のシェア有している。また、クリエイター向けノートPCのシェアも高い
ROG 今回の発表には含まれていないが、ゲーミングのROGブランドでも薄型/軽量重視の「Zephyrs」、ハイエンド重視の「Strix」、2in1スタイルの「Flow」と多様なノートPCを展開している。手頃な価格帯は「TUF Gaming」ブランドが担っている
シェア ゲーミングノートPCでは、アジア太平洋地域、北米地域、EMEA(ヨーロッパ/中東/アフリカ)西部においてトップシェアを獲得したという
Expretシリーズ ビジネス向けPC「Expertシリーズ」や、周辺機器分野にも注力している
旧社屋 余談だが、ASUSの旧社屋は新社屋の近くにあり、現在も一部の部署が利用している
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月10日 更新
  1. 新型「iPad Pro」がM3チップをスキップした理由 現地でM4チップ搭載モデルと「iPad Air」に触れて驚いたこと (2024年05月09日)
  2. 個人が「Excel」や「Word」でCopilotを活用する方法は? (2024年05月08日)
  3. M4チップ登場! 初代iPad Proの10倍、前世代比でも最大4倍速くなったApple Silicon (2024年05月08日)
  4. Core Ultra 9を搭載した4型ディスプレイ&Webカメラ付きミニPC「AtomMan X7 Ti」がMinisforumから登場 (2024年05月08日)
  5. iPad向け「Final Cut Pro 2」「Logic Pro 2」登場 ライブマルチカム対応「Final Cut Camera」アプリは無料公開 (2024年05月08日)
  6. パナソニックがスマートTV「VIERA(ビエラ)」のFire OSモデルを6月21日から順次発売 Fire TVシリーズ譲りの操作性を実現 (2024年05月08日)
  7. NECプラットフォームズ、Wi-Fi 6E対応のホーム無線LANルーター「Aterm WX5400T6」 (2024年05月09日)
  8. SSDの“引っ越し”プラスαの価値がある! 税込み1万円前後のセンチュリー「M.2 NVMe SSDクローンBOX」を使ってみる【前編】 (2024年05月06日)
  9. これは“iPad SE”なのか? 新型iPadを試して分かった「無印は基準機」という位置付けとシリーズの新たな幕開け (2022年10月24日)
  10. マウス、モバイルRyzenを搭載した小型デスクトップPC「mouse CA」シリーズを発売 (2024年05月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー