テックワンは4月18日、中国ONE-NETBOOK Technology製ポータブルゲーミングPC「ONEXPLAYER2」を発売した。販売価格は16万6000円(税込み、以下同)からとなっている。
その名の通り、ONEXPLAYER 2は「ONEXPLAYER」の後継モデルである。8.4型液晶ディスプレイやNintendo Switchと似たスタイルは継承しつつ、CPUを「AMD Ryzen 7 6800U」としてゲーミング性能を引き上げつつ、ゲームコントローラー(パッド)を着脱可能とすることでタブレットPCとしての使い勝手を向上したことが特徴だ。オプションのカバーキーボードを利用すれば「コンパクトなSurface」のように使える。
今回は、日本向けモデルの32GBメモリ構成(1TB SSDモデルは18万2000円、2TB SSDは19万800円)を使ってみた率直な感想をお伝えしようと思う。
以前の記事でも紹介しているが、ONEXPLAYER 2のスペックを簡単におさらいしていこう。
ディスプレイは、2560×1600ピクセル(アスペクト比16:10)の8.4型IPS液晶を搭載している。Windows 11におけるデフォルトの拡大率は「250%」となっている。「ちょっと解像度が高すぎるのでは?」と思うかもしれないが、この解像度の液晶パネルを選択したのは1280×800ピクセルのちょうど“2倍”だからだという。
ONEXPLAYER 2は、HD解像度(720p/1280×720ピクセル)で快適にゲームを楽しめることを主眼に開発されている。2560×1600ピクセルは、HD解像度のゲームを“ちょうど2倍”で表示するのに最適な解像度なのだ。
主用途がゲームであるなら、普段は解像度を1280×800ピクセルに固定して、Webや動画を楽しむ場合、あるいは仕事に本腰を入れる場合は元の解像度に戻す、という運用もアリだろう。
なお、ディスプレイは10点マルチタッチの他、別売のスタイラスペンでの操作にも対応する。「ONEXPLAYER 2専用品」は用意されていないが、市販のMicrosoft Pen Protocol (MPP) 2.0対応のアクティブペンを利用可能だ(筆圧検知は最大4096段階)。
先述の通り、APU(GPU統合型CPU)はRyzen 7 6800Uを搭載している。CPUコアはZen 3+アーキテクチャ(Zen3アーキテクチャの6nmプロセス版)の8基16スレッドで、動作クロックは2.7GHz〜4.7GHzとなっている。GPUはRDNA 2アーキテクチャの「Radeon 680M」で、コアは12基構成だ。
Radeon 680Mは、CPUに統合されたGPUとしては現時点において最強クラスである。タイトルにもよるが、HD解像度ならゲームを「高画質」設定にしても快適に遊べる可能性もある。超解像技術「Radeon Super Resolution(RSR)」を利用すれば、さらに高い解像度でのゲームプレイも快適になる。
「でも、ちょっと物足りない……」という人は、USB4端子を介して外付けGPUボックスをつなぐことでグラフィックス機能を強化できる。ただし、全てのGPUボックスとグラフィックスカードの動作を保証しているわけではないので、利用する際は気を付けたい。
本体上部の電源ボタンには、指紋センサーも搭載されている。Windows Helloの設定を行えば、指紋でのログインも可能だ。なお、電源ボタンの横には、一見するとボリュームキーのような「X1」「X2」ボタンが並んでいるが、これは標準設定では「ホームボタン」と「キーボード表示ボタン」として機能する。
X1/X2ボタンの横にある「Turboボタン」を押すと、ONEXPLAYERシリーズ専用のユーティリティーアプリ「GAME CENTER(ゲームセンター)」を起動できる。GAME CENTERでは、TDP(熱設計電力)の変更(=CPUコアの最大クロックの変更)や、冷却ファンの回転速度などを変更できる。この辺は、ゲーミングPCらしい部分といえるだろう。
その他、本体の上面にはmicroSDメモリーカードスロット、USB 3.2 Gen 1 Standar-A端子、3.5mmイヤフォン/マイクコンボ端子が配置されている。底面のUSB Type-C端子はUSB 3.2 Gen 2規格で、別売のドッキングステーションの接続端子を兼ねている。
USB4端子とUSB 3.2 Gen 2 Type-C端子は、USB PD(Power Delivery)規格の電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応している。ONEXPLAYER 2に付属するACアダプターは65W出力で、どちらの端子に接続してもよい。
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