薄型モバイル向け「Ryzen 7040U」登場 Zen 4+RDNA 3にRyzen AI(一部)で「Apple M2やCore i7-1360Pよりも高速」

» 2023年05月08日 17時50分 公開
[井上翔ITmedia]

 AMDは5月3日(米国太平洋夏時間)、モバイル向けAPU(GPU統合型CPU)「Ryzen 7040シリーズ」の追加ラインアップを発表した。今回発表されたのは薄型ノートPCでの利用を想定した「Uプロセッサ」で、搭載製品はPCメーカーを通して順次発売される予定だ。

Ryzen 7040U Ryzen 7040シリーズに薄型モデル向けの「Uプロセッサ」が登場する

Ryzen 7040Uシリーズの概要

 Ryzen 7040シリーズのUプロセッサ(Ryzen 7040Uシリーズ)の基本的な仕様は、先行して登場したハイパフォーマンスモデル向けの「H/HSプロセッサ」と共通している。ただし、一部モデル(SKU)でAIプロセッサ「Ryzen AI」を省略するなど、用途に応じた仕様変更も行われている。

 CPUコアは4nmプロセス化された「Zen 4アーキテクチャ」で、4コア8スレッド/6コア12スレッド/8コア16スレッドの3構成を用意している。最大クロックはモデルによって4.7GHz〜5.1GHzとなる。

 GPUコアはRadeon RX 7000シリーズと同じく「RDNA 3アーキテクチャ」で、モデルによって「Radeon 740M(4コア)」「Radeon 760M(8コア)」「Radeon 780M(12コア)」のいずれかを搭載している。AV1形式のエンコードに対応するメディアエンジンを2基搭載しているので、特に動画編集時のパフォーマンスは良好だ。

 メモリはDDR5-5600規格またはLPDDR5(X)-7500規格に対応している。

GPUコアのダイヤグラム Ryzen 7040Uは、最新アーキテクチャのGPUコアを搭載している。

 AMDによると、最上位モデルである「Ryzen 7 7840U」(8コア16スレッド/Ryzen AI搭載)の絶対パフォーマンスは、競合CPUの「Core i7-1360P」(Pコア4基8スレッド+Eコア8基8スレッド)はもちろん、省電力性に定評のある「Apple M2チップ」(Pコア4基+Eコア4基)よりも上だという。

1360Pとの比較 Intelの「Core i7-1360P」とパフォーマンスを比較した図。GPUコアに2基のメディアエンジンを搭載していることもあり、メディアエンコードのテストでは2倍を超えるパフォーマンスを発揮できるという
M2チップとの比較 「Apple M2チップ」との比較。単純比較が難しいからか、メディアエンコードのテスト結果が掲載されていないことは気になるものの、特にCPUコアの“絶対的性能”が必要なテストでのスコアは大きく勝っている
FPS 主要なPCゲームの「フルHD(1920×1080ピクセル)/低画質設定」における最大フレームレートをCore i7-1360Pを比べたグラフ。フレームレートの絶対値は分からないものの、約1.3〜2.4倍に向上するようである。

ラインアップ

 Ryzen 7040Uシリーズのラインアップは以下の通りとなる。TDP(熱設計電力)は15〜30Wの範囲内でメーカーが設定する(定格は28W)。

  • Ryzen 3 7440U
    • CPUコア:4コア8スレッド/3GHz〜4.7GHz
    • L2/L3キャッシュ:合計12MB
    • GPUコア:Radeon 740M
    • Ryzen AI:非搭載
  • Ryzen 5 7540U
    • CPUコア:6コア12スレッド/3.2GHz〜4.9GHz
    • L2/L3キャッシュ:合計22MB
    • GPUコア:Radeon 740M
    • Ryzen AI:非搭載
  • Ryzen 5 7640U
    • CPUコア:6コア12スレッド/3.5GHz〜4.9GHz
    • L2/L3キャッシュ:合計22MB
    • GPUコア:Radeon 760M
    • Ryzen AI:搭載
  • Ryzen 7 7840U
    • CPUコア:8コア16スレッド/3.3GHz〜5.1GHz
    • L2/L3キャッシュ:合計24MB
    • GPUコア:Radeon 780M
    • Ryzen AI:搭載
ラインアップ Ryzen 7040Uシリーズは、4モデル構成となる。Ryzen AIは、上位2モデルにのみ搭載される
Ryzen AI Ryzen AIは、Windows 11の「Windows Studio Effects」でも活用できる。ただし、「Ryzen AI対応=Windows Studio Effects対応」とは限らないので注意が必要だ
バッテリーでもパフォーマンス高い 「AMDのAPUはバッテリーを外すとパフォーマンスが低下しやすい」という競合からの指摘を意識してか、Ryzen 7040Uシリーズはバッテリー駆動時でも優れたパフォーマンスを発揮するとしている。ただし、この点に関する具体的なベンチマークテストは行っていないようだ

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