AMDは1月4日(米国太平洋時間)、モバイル(ノートPC)向けの新型APU(GPU統合型CPU)「Ryzen 7040シリーズ」を発表した。搭載製品は3月から順次出荷される予定だ。
なお、今回登場した新製品は、全て新しいプロセッサ命名ルールに基づいてモデル名が割り振られている。
今回の新製品において“目玉”となるRyzen 7040シリーズは、AMDのモバイル向けCPUとしては初めて「Zen 4アーキテクチャ」のCPUコアを採用している。デスクトップ向けの「Ryzen 7000シリーズ」とは異なり、プロセスが5nmから4nmへと微細化されていることも特徴だ。定格のTDP(熱設計電力)は15〜45Wに設定されている。
CPUコアは最大8コア16スレッド構成で、最大5.2GHz稼働するモデルが用意される。GPUコアはRadeon RX 7000シリーズと同じく「RDNA 3アーキテクチャ」に基づくもので、「Radeon 700Mシリーズ」と名付けられている。
加えて、Ryzen 7040シリーズは独立したAIアクセラレーター「Ryzen AI」を4ストリーム搭載する。x86アーキテクチャのCPUとしては初めて、AIアクセラレーターを統合(内蔵)したことになる。
メインメモリはDDR5規格、LPDDR5/LPDDR5X規格をサポートしている。
Ryzen 7040シリーズの最上位モデル「Ryzen 9 7940HS」は、Intelの第12世代「Core i7-1280P」やApple Siliconよりも高い性能を誇ることをアピールしている。ただし、Apple Siliconの比較対象はテストによって「M1 Proチップ」だったり「M2チップ」だったりすることに注意搭載するバッテリーの容量などにもよるが、Ryzen 7040シリーズを搭載するノートPCは30時間を超えるバッテリー駆動時間を実現していることも特徴だ。
Ryzen 7040シリーズは、薄型かつハイエンドなノートPCを想定した「HSプロセッサ」から展開される。TDPは35〜54Wの範囲内でメーカーが設定可能だ。
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