以上のように、ボディーを含めてフルモデルチェンジした本製品だが、明確に進化しているのはスピーカーくらいで、性能面については、「ここが進化していますよ」と教えられなければ気づかない点や、教えられても分からない点もある。機能的にも、できることは従来とほぼ変わっておらず、インパクトに欠けているというのが率直な感想だ。
ただ実売価格も9980円と、値上げ幅も最小限に留められており、1万円の大台に乗らなかったことは評価できる。本製品で性能を追求して1万円半ばまで価格が上昇するようであれば、今回のように進化はほどほどで価格をキープした方が、エントリーモデルの方向性としては正しいだろう。
本製品を新規に購入するユーザーは「買い」、従来モデルを所有するユーザーはスピーカーに魅力を感じなければ「見送り」でよいというのが筆者の意見だが、セールで従来モデルが大幅に値引きされた場合、本製品とどちらを選ぶべきかはなかなか難しい。全体的なスペックの低さには妥協して、価格優先で旧モデルをチョイスするという手もあるだろう。
一方で長期的な利用を視野に入れるのであれば、処理性能が高く、Matter対応によって周辺デバイスのセットアップが容易に行える(ようになる)本製品の方が、メリットは大きいはずだ。価格差がどのくらいあるかにもよるが、新規に購入する場合は、こうした点を考慮しておくとよいだろう。
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