WXR-11000XE12の実力はいかほどのものか――通信パフォーマンスをチェックしていこう。
今回は、サーバ役として10GBASE-T対応ネットワークカードを接続したデスクトップPC(Core i5-13400F/32GBメモリ/Windows 11 Pro)を、クライアント役としてレノボ・ジャパンのWi-Fi 6E対応ノートPC「ThinkPad Z13 Gen 1」(Ryzen 7 PRO 6860Z/32GBメモリ/Windows 11 Pro)を用意して、それぞれ有線/無線で本機と接続した。デスクトップPCには、ネットワークパフォーマンス測定ツール「iPerf3.1.3」を導入し、ウィンドウサイズを「10MB」とした上で、開始5秒間を切り捨てて10秒間の平均通信速度を記録する。
本機は、テスト環境(筆者の自宅マンション)の一番隅にある部屋に設置した。テスト環境では既に2.4GHz/5GHz帯のメッシュWi-Fiが構築済みで、電波の干渉によって少し厳しい結果が予想される。これは導入済の環境を停止させるのが面倒だったから……ではなく、やや分の悪い、リアルな環境における実力をチェックしたかったからだ(メッシュWi-Fiを止めること自体は、それほどの手間ではない)。
電波は、周波数が高くなるほどに電波の直進性が高まる。そのため、障害物の回避や透過がしづらくなる。日本の住宅事情としてもルーターからの距離以上に、ドアや壁などの影響が大きいと予想される。そこで、今回は条件の異なる8カ所で「ドアを開けた状態」と「ドアを閉めた状態」の通信速度を帯域別に計測した。
まず、ドアを開けた状態での通信速度をチェックしてみよう。結果は以下の通りである。
ドアを閉めた状態での通信速度はどうなのか。続けて確かめた所、以下のような結果となった。
最も高速だったのは、ドア開放時がスポット2(本機設置部屋の正面にある廊下)の6GHz帯(上り937Mbps/下り960Mbps)、閉鎖時がスポット1(本機設置部屋)の6GHz帯(上り1350Mbps/下り1380Mbps)だった。
一方、最も低速だったのは、ドア開放時がスポット5(キッチン)の2.4GHz帯(上り9.23Mbps/下り10.5Mbps)、ドア閉鎖時もスポット5の2.4GHz帯(上り14.5Mbps/下り15.8Mbps)だった。
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