PCATは「消費電力測定器」というシンプルな機材だが、なかなかに面白い。しかし、機能のシンプルさとは裏腹に、運用は大変だった。
ベンチマークの様子を見ると、おおむねうまく進んだように見えるだろう。しかし、ライザーカードの差し込み具合によってはPCI Expressスロットが1レーン(x1)で動作してしまい、きちんと動いているのにスコアが奮わないということもあった。一応は“正常に”動作しているものものだから、計測を行ってから「あれ?」と思い、再計測のループに陥ることもしばしば。この“罠”に気付いてからは、PCI Expressスロットのリンク数(稼働レーン数)をいちいちチェックするようになった。
この世界にPCATシリーズを運用する人がどのくらいいるのかは分からないが、先人(?)からの知恵として、ライザーカードには気を付けようと、一言残しておきたいと思う(笑)。
機材の都合から、今回は「Intel Arc Aシリーズ」や「Radeon RX 7000シリーズ」でのテストが行えなかった。これらの測定結果を見てみたかったと思う読者も多そうだが、筆者の手持ちの機材の範囲内での実験だったので、このくらいで勘弁してほしい。
ところで、この新版たるPCAT2。メイン基板に16ピンの12vHPWRコネクタが2つ実装されているのを見ていて、恐ろしい妄想に行き着いてしまった。これって、もしかして……次世代のGeForceは「12vHPWR×2」での電源供給を想定しているのか……?
この妄想が現実となったら、グラフィックスカードとしての瞬間最大消費電力は1000Wオーバーとなる可能性も否定できない。ひぃぃぃ。果たして、どうなるのか……?
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