24コアCPUにRTX 4070、Mini LEDディスプレイも搭載したラグジュアリーなゲーミングノートPC「OMEN Transcend 16」を試す(4/4 ページ)

» 2023年09月20日 12時00分 公開
[マルオマサトITmedia]
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ベンチマークテストでハイレベルなゲーム体験を実証

 続いてベンチマークテストの結果を掲載する。特に言及がない限り、OMEN Gaming Hubで選択できる電源モードは「パフォーマンス」、Windows 11の電源設定は「最適なパフォーマンス」を選択している。参考として、Core i5-11400H、GeForce RTX 3050 Laptop GPU(4GB)を搭載した2021年世代のゲーミングノートPCのスコアも記載した。

photo テストに利用した環境
photo OMEN Gaming Hubで選択できる電源モードは「パフォーマンス」、温度コントロールは「自動」を基本にテストした

 結果はご覧の通りで、どのテストでも比較対象に圧勝している。実際のゲームベースのテストでも、FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマークでは「2560×1600ドット」の最高品質で最高評価。サイバーパンク2077では、「2560×16000ドット」の高画質設定で平均フレームレートが80fps超、HDR、レイトレーシング(低)を有効にした状態でも平均約70fpsとハイレベルなゲーミング体験ができることを実証している。

photo FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク(2560×1600ドット、最高品質)のモード別スコア
photo CINEBENCH R23(最低実行時間10分)のスコア比較。24コア32スレッドのCPUだけにマルチスレッド性能を示すCPUスコアは極めて優秀だ
photo Blender Benchmark(CPU)のスコア比較
photo Blender Benchmark(GPU)のスコア比較
photo PCMark 10のスコア比較
photo PCMark 10のスコア比較(モード別)。ディスクリートGPUを有効にすると、Digital Content Creationのスコアが大きくアップした。これまでと同様の傾向だ
photo PCMark 10/Modern Office Battery Lifeのスコア。輝度50%、OMEN Gaming Hubの動作モード「最適」、Windows 11の電源設定「トップクラスの電力効率」で測定。残量100%から6%まで3時間駆動した
photo 3DMarkのスコア比較
photo UL Procyon Benchmark Suites/AI Interface Benchmark(NVIDIA Tensor RT)のスコア比較
photo Premiere Proのテスト結果。4K60pのクリップ11本(合計約5分)で構成したシーケンスの書き出しにかかった時間を比較した
photo サイバーパンク2077(2560×1600、プリセット:高)のスコア
photo サイバーパンク2077(2560×1600、プリセット:レイトレーシング低)のスコア
photo サイバーパンク2077(2560×1600、プリセット:レイトレーシング低、HDR有効)のスコア

放熱設計も合理的である

 放熱設計も優秀だ。ボディーはヒンジからキーボード中央を中心に発熱があるが、ゲーム時に手がよく触れるWASDキー周辺は比較的低い温度に抑えられている。パームレストも右側が少しじんわりするかなといった程度だが、右手はマウス操作をすることが多いだろう。後方と左右側面、三方向へ排気するが、右側面の熱風はマウスを操作していてもほとんど気にならない。

photo FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク終了直前にFLIR ONEで測定したサーモグラフィー(室温28℃)。キーボード中央部の温度が高いが、WASDキーやパームレストの発熱はうまく押さえられている

 動作音も「最適」設定ならば、高負荷時もマイルドな動作音だ。「パフォーマンス」でも許容範囲だろう。

 「ECO」については、高負荷をかけ続けた場合に到達したピークの動作音は「最適」とあまり変わらなかったが、できるだけ低く抑えて推移するため体感的にはかなり静音効果があった

photo システムの動作音の測定結果(室温28.5℃)。本体手前から5cmの距離で測定している。低負荷時はYouTube動画視聴時、高負荷時はFINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク実行中の最大動作音

ラグジュアリーな体験ができる高級ゲーミングノート

 今回評価機としたスプリームモデルの直販価格は、52万5800円(税込)だ。ベンチマークのスコアやゲームのフレームレートを基準にしたコストパフォーマンスならもっと良い選択肢があるだろうが、本製品の魅力はパフォーマンスだけではないプレミアムな体験、付加価値にある。

 ボディーのデザインやビルドクオリティー、イルミネーション演出、HDR表現力の高いMini LEDディスプレイ、高音質サウンドシステムなど、他の製品では得られないラグジュアリーな体験ができる。こうした部分が刺さるのであれば、良い選択肢になるだろう。

 なお、ラインアップには「パフォーマンスモデル」もある。CPUやGPUのグレードが下がり、Mini LEDディスプレイでもなくなるが、同じボディーで31万6800円(税込み)と買いやすい価格になっている。こちらも合わせて検討するとよいだろう。

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