HPは10月5日(米国太平洋時間)、米カリフォルニア州パロアルトにおいて「HP Imagine 2023」というイベントを開催した。この中で同社、17型のフォルダブル(画面折り曲げ対応)PC「HP Spectre Foldable PC」を日本を含む11カ国で順次発売することを明らかにした。
このSpectre Foldable PCについて、実機の分解モデルを交えて設計思想や内部構造に関する説明も行われた、本イベントの模様をお伝えする。
HPのステーシー・ウルフ上席副社長(パーソナルシステムズ・デザイン・サステナビリティ担当)は、「コロナ明けの働き方の形として、HPはハイブリッドワークを訴求している。ハイブリッドワークというのは、いってみればモバイルコンピューティングそのものだ」と述べ、ハイブリッドワークは、何らかのPCをいつでもどこでも持ち運んで仕事をするということに他ならないこと、そのためにより進化したモバイルPCが必要になるのだと強調する。
そういう考えのもと、HPが今イチオシのモバイルPCが、既に米国とイギリスで発売されているSpectre Foldable PCだ。
本機は1920×2560ピクセル(アスペクト比4:3)の17型フォルダブル有機EL(OLED)ディスプレイをを採用しており、中央にあるヒンジを起点にして折り曲げられるようになっている。この機構を生かして、本機は画面をフルに開いた「タブレットモード」、少し折り曲げた上で、磁力で吸着するBluetoothキーボードを取り付けて使う「クラムシェルモード」、そして背面のキックスタンドを出して、その手前にBluetoothキーボードを置いて使う「デスクトップモード」の3つの形態で使える。
このことから、同社は本機を「3in1デバイス」と呼んで訴求している。
ウルフ氏によると、クラムシェルモードではキーボードを2つの位置で吸着(固定)できるようになっているという。ディスプレイの半分を完全に覆うように固定すると12.3型、3分の1くらいを残すように固定すると14型になるそうだ。
14型モードでは、キーボードが少し手前にはみ出る形となるが、その辺りでうまく折れ曲がるようになっており、タッチパッドがやや傾いた状態で手前にせり出した感じで作業できる。よって、ある意味で「4in1」として使えるようになっているといえる。
続けて、Spectre Foldable PCの設計におけるこだわりポイントをチェックしていこう。
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