では実際に使ってみよう。デバイスとの接続に使うUSB Type-CおよびHDMIポートは左側面にまとめられている。USB Type-Cポートは2基あるが、特に機能に違いはない。
ざっと使った限りでは、画面の発色は良好で、横方向から見た際の色の変化も少ない。何人かで画面をのぞき込むような使い方にも、十分に対応できるだろう。
なお本製品はUSB Type-C×2ポートを使ってのパススルー充電にも対応している。本製品のリリースや製品ページには記載がなく、サポート外と見られるが、ポート数が限られている場合に、本製品経由でノートPCに電力を供給できるのは重宝する。
ちなみに100W電源に接続した場合はノートPC側では60W、同じく65W電源では50Wと認識され、45W電源では認識されなかった。そのため本製品でパススルー充電を行う場合は、65W以上の電源を用意した方がよさそうだ(自己責任となるので念のため)。
OSDメニューは本体右側面にあるボタンで操作する。ジョグダイヤルと決定ボタンの2つで全ての操作を行う仕組みで、オーソドックスで扱いやすい。メインメニューを表示しない状態でジョグダイヤルを上に倒せば輝度を、下に倒せば音量を調節できるなど、ショートカットで直感的に操作できる。
ちなみに、ボタンには長押しで電源をオン/オフする機能が割り当てられているが、知らなくても特に支障はなく、取扱説明書を読まなくとも問題なく使えてしまう。取説を傍に置いておかなくては操作方法が分からない製品も稀にあるので、こうした部分がこなれているのは、利用頻度がそれほど高くなく、いちいち固有の操作方法を覚えていられない場合でも安心だ。
全体的に使い勝手にこなれた本製品だが、横向きでの設置を前提としており、縦向きでの設置が難しいことは気をつけたい。もちろん外部スタンドを使えばできなくはないが、背面に段差のある構造ゆえ、縦に置くとガタつきが生じやすいことに加え、ケーブルの出る左側面が上に来るよう立てると、右側面のOSDメニューのボタンが下敷きになり、操作できなくなってしまう。
最近は縦置きを想定した製品も多く、この部分で本製品はややハンディがあると言っていい。据え置きでの利用が前提ならば、タブレットアームなどを用い、宙に浮かせることも考えた方がよいだろう。
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