先代の日本向けモデルでは、Bluetooth接続のミニキーボードが付属していた。このミニキーボードは本体に挟み込んで持ち運べるというメリットがある一方で、ThinkPadのアイデンティティーでもある「TrackPoint」を備えないという問題を抱えていた。ユーザーからも「なぜキーボードにTrackPointがないのか?」という声が多く寄せられたという。
そこで、ThinkPad X1 Fold 16 Gen 1のBluetoothキーボードにはTrackPointを搭載した。このTrackPointは新しいThinkPad Zシリーズで初実装された「Communication Quick Menu(コミュニケーションクイックメニュー)」の表示にも対応している。
なお、このキーボードにはTrackPoint用のクリック/スクロールボタンは備えられていない。ThinkPad Zシリーズと同様に、タッチパッドの上部がクリック/スクロールボタンを兼ねる形となる。このタッチパッドは感圧センサー付きで、押し込んだ強さを検知できるようになっている。
また、LEDバックライトの実装、キーストロークの深化(約1mm→約1.3mm)、Windows Hello対応の指紋センサー(Match on Chip対応)の搭載など、TrackPoint以外のリクエストの多かった要素も取り込んでいる。
米国英語(US)配列のBluetoothキーボードの実機。日本向けの固定構成モデルには約1年前にも展示されていた日本語配列のものが付属するが、直販サイトのカスタマイズ(CTO)モデルではUS配列に変更できる先代は本体の背面パネルの一部が自立スタンドとして利用できたが、構造変更もあって本機ではその機能が省かれている。その代わり、新たな本体の付属品として「分離型スタンド」が用意された。
このスタンドはBluetoothキーボードと一緒に本体に磁石でくっつけられるようになっており、本体と一緒に持ち運びやすくなっている。ランドスケープ(横長)とポートレート(縦長)のどちらでも支持できるようになっており、ディスプレイの角度を115〜135度の範囲で付けられるようになっている。
レノボ・ジャパンの塚本泰通常務(大和研究所 サイトリーダー)のお勧めは「ポートレートモード」で、画面の上半分にビデオ会議(Web会議)アプリを表示しつつ、下半分に他のウィンドウを表示しておけば、「良い姿勢でビデオ会議に参加できる」。
ビデオ会議中に手書きメモを取りたい時はミニクラムシェルモードが良いという。普段は画面の下半分(ランドスケープモード時の右側)にBluetoothキーボードを置いて作業をしつつも、キーボードをどかしてペンを用意すれば、メモをサッと取れる。これは思った以上に便利そうだ。
本機では、他のThinkPadと同様にサステナビリティーへの取り組みを強化している。
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