現在、LPDDR5(X)規格のメモリを搭載するPCは、マザーボードに“直接”メモリチップを実装している。そのため、後からメモリの増設/換装ができないという問題点を抱えている。
そのため、メモリを増設/換装できることを優先する場合、現状ではDDR5規格のSO-DIMMを採用することになる。しかし、LPDDR5(X)規格のメモリと比べると、メモリへのアクセス速度や消費電力の面で不利になりやすい。
そこで登場するのが、LPCAMM2だ。LPCAMM2は、LPDDR5(X)規格のメモリチップを搭載したモジュールとなる。ゆえに、DDR5規格のSO-DIMMを使う場合と比べて以下のメリットを得られる。
なお、LPCAMM2はモジュール上に最大で4枚のLPDDR5(X)規格のメモリチップを搭載できる。モジュールのメモリ容量は、規格上は最大128GBまで対応可能だが、メモリチップのラインアップ的には現状では64GBが容量の限界となる。より大容量なモジュールを開発するには、メモリチップの集積度向上が必要だ。
Micronでは、いわゆる「AI PC」の普及につれて、PCに求められるメモリ容量が増大していくと考えているという。この流れを受けて、同業他社やプラットフォーマー、PCメーカーと共同でLPCAMM2モジュールの普及を進めていく考えだ。
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