アイロボットが「ルンバ」のサブスクサービスを刷新 サブスクマニアも絶賛するその内容は?今どき! 買いどき! デジモノ道案内!(1/2 ページ)

» 2024年02月22日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

 アイロボットジャパンは2月21日、ロボット掃除機や空気清浄機をレンタルで利用できる有料サブスクリプションサービス「ロボットスマートブラン+」(ロボスマ+)の内容を大幅改定することを発表、同日から適用した。これにより、サブスクリプションの月額料金が980円から(税込み、以下同)と大幅に値下げされた他、最低利用期間を1カ月間に短縮した上で、期間途中で解約した際の違約金も撤廃する。

 この記事では、サービス改定に至った背景と、実際の改定内容を解説していく。

そもそも「ロボスマ+」って何?

 アイロボットジャパンでは、「ロボット掃除機一家に1台」のスローガンを掲げてきた。しかし、潜在的顧客(見込み客)からは「ロボット掃除機は高い」「買ったとしてもきちんと掃除してくれるか心配」などという声が上がっていた。

 これらの声に応える形で、同社は2019年6月にレンティオとの協業でロボット掃除機「ルンバ(Roomba)」の有料サブスクリプションサービス「ロボットスマートプラン」(ロボスマ)の提供を開始した。

 開始当初のロボスマは、対象機種を3モデルのルンバに限定した上で、12カ月(1年)の最低利用期間を設けていた。

ロボスマの生まれた背景 ルンバに興味があるものの、さまざまな理由で購入に踏み切れない潜在的顧客が気軽に試せるようにすべく誕生したのがロボスマだ

 その後、2020年6月にサービスの名称を「ロボットスマートプラン+」に改めた上で、14日(2週間)の短期レンタルに対応する「おためしコース」を追加。従来の長期レンタルは「あんしん継続コース」という改名した上で、最低利用期間を6カ月(半年)に短縮した。さらに、ルンバに加えて床拭きロボット「ブラーバ(Braava)」もサブスクリプション対象となった。

 その後も、ロボスマ+のサービスはアップデートを続けてきた。2021年6月には、お試しコースの価格を一律1980円に設定し、希望者はあんしん継続コース(=長期レンタル)に移行できるオプションも用意した。

 そして2022年7月には、おためしコースについて料金を据え置きつつ、期間を1カ月に延長して「おためし1ヶ月コース」に改めた。あんしん継続コースのユーザーに対しては、1〜2年の継続利用で消耗品を割引購入できる特典も追加している。

 空気清浄機「クラーラ(Klaara)」がリリースされた際は、発売と同時にサブスクリプション対象に加わった。

ロボスマのアップデート ロボスマはリリース後に幾度ものアップデートを重ねてきた

 このような経緯を経て、2019年のサービス開始からロボスマ/ロボスマ+の利用台数は累計で約25万台、継続意向は98%と、高い成果が得られた。家電のサブスクリプションサービスの中では、比較的好評だと見てよいだろう。

 しかしそれでも、ユーザーからは「2つのコースの違いが分かりづらい」「サブスク対象が20機種もあって選べない(選びづらい)」といった意見が寄せられるという。

 また「期間縛りや違約金が発生することが不安」「契約中に壊れるかもしれないが、その場合の保証はがどうなっているのか?」といったサブスクリプションサービスならではの不安の声、そして「家電は経年劣化するのに、契約期間中ずっと同じ月額料金なのは割高感がある」「消耗品の費用に負担感を覚える」といった“家電”のサブスクリプションだからこそ感じうる不満も寄せられたそうだ。

ユーザー調査で見えてきた課題 ユーザー調査でロボスマの課題が見えてきた

 このようなユーザーからの意見が、今回のサービス改定につながったのだという。

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