M3搭載新型「MacBook Air」は“1世代分以上”の価値をもたらす 実機を試して分かったこと(1/3 ページ)

» 2024年03月13日 12時00分 公開
[林信行ITmedia]

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 AppleからM3搭載の「MacBook Air」が発売された。新MacBook Airは、Appleシリコン登場以後、筆者が持っていたいくつかの仮説を裏付ける発表となった。それらを実機に触れながら述べていきたい。

MacBook Air M3搭載 Apple アップル ノートPC 最新のM3チップを搭載した「MacBook Air」(ミッドナイト)

 Macのノート型として最も価格が手頃で、それだけに人気のMacBook Air。

 多くのPCメーカーでは、値段を優先すべくCPUやディスプレイ回りのスペックやメモリ/SSD容量を必要最低限にするなどして、手頃なモデルを用意しがちだが、自社の「ブランド」の価値を大事に考えるAppleは常に「Macの最新ラインアップが備えるべき品質」に一定の基準を設けている。

 つまり、最新MacBook Airは基準以下の品質の安価なPCではなく、最新Macの品質の基準点と言える製品だ(MacBook Air登場の前は、この座をiMacが担っていた)。

 結論から書けば、最新のM3チップを搭載し、13インチと15インチの2つのモデルが用意され、Proモデルにはない4色のカラーバリエーションをそろえたMacBook Airは、Macを必要とする多くのユーザーのニーズに応える1台だ。

万人のニーズに応える新型MacBook Air

MacBook Air M3搭載 Apple アップル ノートPC MacBook Airのカラーバリエーションは、全ノート型Mac共通で無垢(むく)のアルミを感じるシルバー、パールのような明るい輝きを放つスターライト、落ち着いた見た目のスペースグレー(MacBook Proのスペースブラックとは異なる)、かすかに青色のニュアンスを感じるミッドナイトの4色展開となる

 ただし、ここでいくつか考えることがある。はっきりとした年数は言わないが、製品のライフサイクルを5〜6年以上と長めに設定しているAppleは、1年前のプロセッサであえて新製品は作らないが、1年前のモデルの継続販売も行っている(これはAppleのソフト開発時に設定している性能のベースラインが、2023年登場のM2モデルということの暗喩でもある)。

 つまり、一口にMacBook Airを買うと言っても、ユーザーは4色2構成(標準モデルの場合)のM2版13インチMacBook Air、4色3構成のM3版13インチMacBook Air、4色3構成用意された15インチ版MacBook Airという32種類の基本構成から選ぶことになり、実は選択肢の幅は大きい(リアル/オンラインのApple Storeや一部の家電量販店などでは、さらに仕様をカスタマイズできる)。

 選び方の最も簡単な方程式は、何よりも価格を優先させたい人はM2版MacBook Airを、そこまで価格にはシビアでないが、携帯性を重視したい人はM3版13インチのMacBook Airを、そして価格、携帯性と性能のバランスを重視する人は15インチ版MacBook Airを選ぶというものだ。

 では、そもそもMacBook Airにするか、MacBook Proにするかをどう判断すればいいのか。MacBook Airでも、MacBook Proでできることはほぼ同様に行える。通常の利用でも性能的にもそこまで大きな差はない。上位モデルとなるMacBook Proが差を見せるのはビデオ編集や3Dコンテンツの制作、AIを使った画像編集ソフトなどの利用、生成AIをMacの上で直接動作させるといった使い方、あるいはAAAタイトルや高解像度グラフィックスのゲームをプレイするなど、まさにプロの用途(業務用途)や最新テクノロジーの活用を利用する際、それも一時ではなく継続的に利用する場合だ。

 MacBook Airでも、これらができないわけではないが動作速度が劣る。特に継続的にこうした利用を行っているとプロセッサが熱を帯びてきて、それをクールダウンさせるために性能が自動的に少し落ちてしまう。MacBook Proは、これをファンで冷却して長時間高性能を保てる。ただ、冷却ファンを省いたMacBook Airは安く、軽く、薄型かつ動作音が静かであるのがアドバンテージだ。

 MacBook Proはデジタル職人や研究者のためのモデルなのに対して、MacBook Airはそれ以外の多くの人のニーズに応えるモデルである。圧倒的に優れた外観、携帯性、価格、そして性能のバランスの取れたモデルで、それはM3チップになっても変わることはない。

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