これでeGPUに接続したディスプレイに映像が出力されるようになるが、実はこれだけでCPU内蔵グラフィックス機能からeGPUへの移行が完了するわけではない。
外部ディスプレイをeGPUにつないで内蔵ディスプレイをオフにしても、全てのグラフィックス処理がeGPUで行われているとは限らない。
タスクマネージャーのパフォーマンスタブを開くと、GPU0(CPU内蔵グラフィックス)とGPU1(ONEXGPU)が表示されるが、GPU1だけでなく、GPU0も動作していることが分かる。プロセスタブを開き、名前カラムを右クリックしてGPUエンジンを表示するようにすると、実際にCPU内蔵グラフィックスを使っているプロセスを知ることができる。
複数のGPUが利用可能な場合、どれを利用するかはOSが判断する。「設定>ディスプレイ>グラフィックス」からアプリ単位(実行ファイル単位)で強制的にeGPUを使用するように設定することは可能だが、これも確実かと言えばそうでもないようだ。
特にMicrosoft Teamsのように実行ファイルのフルパス中にバージョン番号が含まれている場合には、アップデートされるたびに設定が外れてしまうことになる。もっとも確実な方法はデバイスマネージャーから内蔵グラフィックス機能を無効化することかもしれない。
内蔵グラフィックス機能を無効化すると、「eGPUを取り外したときに内蔵ディスプレイが表示されなくなるのでは」と思っていたのだが、試してみた限りでは正常に表示することができた。もっとも、タスクマネージャーのパフォーマンスタブではGPUが表示されず、ディスプレイにはMicrosoft Basic Display Driverが出力しているという状態なので、正常に動作するかどうかは環境に依存するかもしれない。
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