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外付けGPU「ONEXGPU」でビジネスノートPCをパワーアップしてみた オンライン会議における“もっさり”の解決策になる?(4/5 ページ)

» 2024年03月19日 12時00分 公開
[瓜生聖ITmedia]

CPU内蔵グラフィックスとの兼ね合いと注意点

 これでeGPUに接続したディスプレイに映像が出力されるようになるが、実はこれだけでCPU内蔵グラフィックス機能からeGPUへの移行が完了するわけではない。

 外部ディスプレイをeGPUにつないで内蔵ディスプレイをオフにしても、全てのグラフィックス処理がeGPUで行われているとは限らない。

 タスクマネージャーのパフォーマンスタブを開くと、GPU0(CPU内蔵グラフィックス)とGPU1(ONEXGPU)が表示されるが、GPU1だけでなく、GPU0も動作していることが分かる。プロセスタブを開き、名前カラムを右クリックしてGPUエンジンを表示するようにすると、実際にCPU内蔵グラフィックスを使っているプロセスを知ることができる。

 複数のGPUが利用可能な場合、どれを利用するかはOSが判断する。「設定>ディスプレイ>グラフィックス」からアプリ単位(実行ファイル単位)で強制的にeGPUを使用するように設定することは可能だが、これも確実かと言えばそうでもないようだ。

 特にMicrosoft Teamsのように実行ファイルのフルパス中にバージョン番号が含まれている場合には、アップデートされるたびに設定が外れてしまうことになる。もっとも確実な方法はデバイスマネージャーから内蔵グラフィックス機能を無効化することかもしれない。

 内蔵グラフィックス機能を無効化すると、「eGPUを取り外したときに内蔵ディスプレイが表示されなくなるのでは」と思っていたのだが、試してみた限りでは正常に表示することができた。もっとも、タスクマネージャーのパフォーマンスタブではGPUが表示されず、ディスプレイにはMicrosoft Basic Display Driverが出力しているという状態なので、正常に動作するかどうかは環境に依存するかもしれない。

photo タスクマネージャーのGPU 0(CPU内蔵グラフィックス機能)もまだ動作している
photo 稼働しているGPUエンジンも二つに分かれている
photo 実行ファイル単位で優先するGPUを指定することはできるが、完全な制御は難しそう
photo デバイスマネージャーから内蔵グラフィックス機能を無効化
photo それでも内蔵ディスプレイへの出力ができている。アダプターを確認してみると……
photo Microsoft Basic Display Driverから出力されている
photo タスクマネージャーのパフォーマンスタブにはGPUが出てこない

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