今回はAOOSTAR R1 N100をNASとして利用するので、Debian系のフリーのNASシステムであるOpenMediaVault 6(以下OMV6)を採用することにした。
Intel N100端末にLinux OSをインストールしようとすると、X Window Systemが内蔵グラフィックスに対応していないため手を加える必要があるが、OMV6では、TUI(テキストユーザーインタフェース)でインストールが進むので、特に手を加えずにインストールできる。
OMV6のインストールが完了したら、ブラウザ経由でAOOSTAR R1 N100に割り振られたIPアドレスへアクセスすると、ログイン画面が表示される。でUser nameに「admin」、Passwordに「openmediavault」と入力して「Log in」をクリックすればOMV6の管理コンソールにログインできる。
ログイン後に右上の人アイコンをクリックして、「言語」→「日本語」をクリックして言語設定を変更した後、「パスワードの変更」から必ず初期パスワードの変更を忘れずに行いたい。
これでOMV6の導入が完了したので、最低限設定しておきたい項目について、概要をピックアップしていこう。
OMV6をインストールしただけでは、システム用として使ったNVMe SSDしか認識されていないので、以下の4点を設定する必要がある。
ソフトウェアRAIDの設定は「ストレージ」→「ソフトウェアRAID」メニューをクリックし、AOOSTAR R1 N100に接続したHDDを選択してソフトウェアRAIDの設定を行う。
AOOSTAR R1 N100にはHDDが2台搭載できるので、同じサイズのHDDを接続して「Mirror(ミラーリング)」として設定すると良いだろう。
ソフトウェアRAIDの設定が完了したら、「ストレージ」→「ファイルシステム」メニューをクリックし、先ほど設定したソフトウェアRAIDで作成したMD RAIDデバイスにEXT4ファイルシステムを作成し、マウントまで行う。
ファイルシステムを作成すれば、OSからはファイルの読み書きができるようになるが、NASとして利用するのであれば、さらに共有フォルダの作成が必要となる。「ストレージ」→「共有フォルダ」メニューをクリックし、共有フォルダの作成を行う。
これで、クライアントPCからファイルを置くための共有フォルダが作成できたので、最後にWindows PCから、共有フォルダとしてアクセスできるようにしていこう。
「サービス」→「SMB/CIFS」→「共有」メニューをクリックし、先ほど作成した共有フォルダを指定してSMB/CIFSの共有設定を行う。ここまで設定すればadminユーザーでSMB/CIFS共有アクセスできるようになる。
SMB/CIFS共有を複数ユーザーで行いたい場合は、必要に応じて「ユーザー」→「ユーザー」メニューからユーザーアカウントを作成し、共有フォルダへのアクセス権限を設定しよう。
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