児童生徒がそれぞれ端末を持っていると、保護者あるいは教師として気になるのが、調べ学習でWebブラウジング中に現れる成人向けコンテンツの広告だ。
広告の問題は他にもあるという。授業中、YouTubeにアップしておいた学習動画をクラス全員で視聴しているときに、約1分ほどの広告動画が流れて、貴重な授業時間がムダになってしまうこともあるのだ(最近のYouTube広告は長い)。
不適切となるコンテンツから児童生徒を守り、授業時間の有効活用をするのに役立つのが、キングソフトの広告ブロックアプリ「AD Cleaner」(アドクリーナー)だ。
これまでセキュリティソフトを開発してきたキングソフトのノウハウを生かし、有害と判断した広告をしっかりブロックできるという。また、アドクリーナーアプリ内の動画再生ソフトを使うことで、動画広告をスキップすることも可能だ。対応OSはAndroid 8.0以降/iOS、iPadOSの14.0以降で、Chromebookも対応している。
AD Cleaner。Web広告は情報を見づらくするというだけでなく、成人向けサイトへの誘導広告は表示されるだけでも子供に害を及ぼす。そのような広告の他、フィッシングサイト誘導広告など児童生徒を危険にさらす広告をブロックする。導入もカンタンだ。その他、「WPS Cloud」の展示も行っていた。キングソフトではオフィススイート「WPS Office」を展開しているが、WPS Cloudはクラウド型なので、インストールを必要とせずにWebブラウザ経由で利用できるのが特徴だ。
GIGAスクール端末のようなハイスペックではない環境でも、またストレージ容量の少ない端末でも、気にすることなく使えるようになる。ネット環境があればどこからでも自分の課題にアクセスできるので、家庭学習にも適している。
ドキュメントや表計算、グラフ、プレゼンテーション資料など、一通りのITリテラシーを学ぶのにも適している。先述のアドクリーナーとパッケージで導入できるのも好都合だろう。
インヴェンティットブースでは「mobiconnect」(モビコネクト)を展示していた。これは生徒たちのデバイスをリモートで管理するシステムだ。授業中にカメラの使用を禁止する、VPN接続できないようにするなどの他、OSの一括バージョンアップ、リモートロック、不要なアプリをインストールできないようデバイスの機能制限を行うなどの機能を備えている。
大企業で行っているようなポリシー設計を文教分野へも応用した形だ。これにより、授業が円滑に進むだけでなく、ITにうとい保護者でも安心して子どもに端末を持たせられるだろう。
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