細かな点で惜しいと感じた点もあります。まず、L字型のUSB Type-Cケーブルが付属しているのですが、下向きに接続すると物理ボタンが押せません。置いて使う場合は上向きに接続するので問題ありませんが、少し立てかけて使う場合、下向きに接続したくなることがあります。そもそも、物理ボタンの位置はもっと下側でもよかったのではと感じます。
また、本体の軽さが災いとなり、片手で物理ボタンを押すと本体が動いてしまいます。本体横に配置するのではなく、画面の縁にあった方が押しやすかったと思います。
代わりに画面の横にはタッチキーがありますが、やや反応が悪いように感じました。この点は慣れかもしれません。タッチキーの位置は薄い枠線があるだけなので、目の悪い私にはどこにあるのかがパッと判別できないというデメリットもありました。
スマートさは欠けますが、物理ボタンを画面横に複数設置した方が、利便性は高かったように感じます。
ペンの置き場所に困ることも多少残念な点です。Movink 13を使っているとタブレット端末のような感覚になってくるので、つい本体にマグネットで接続したくなります。
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私はMovink 13をメインPCに接続して使う用途の1つとして、オンライン会議中のメモ書きを想定していました。ペンタブレットは外部ディスプレイとして認識されるので、いろいろと使い勝手がいいのです。
こうしたもくろみは完全に達成できました。オンライン会議で画面を共有し、その場で会話しながらアイデアを書いていく──非常に心地よく活用できます。
しかし、本当に惜しすぎる点なのですが、Movink 13はディスプレイの解像度が1920×1080ピクセルです。PC用途は縦幅があると情報量が多くなるため、1920×1200ピクセルが理想です。手持ちのディスプレイもわざわざ1920×1200ピクセルのモデルを探しているぐらいなので、そのような製品が発売されたら買い換えることになるでしょう。ここが、最後まで購入するか迷った点です。
Movink 13は外部ディスプレイとして認識されるので、軽量なモバイルディスプレイとしても活用できます。そうした意味でも、やはり表示領域が1920×1200ピクセルあれば、より威力を発揮できたと思います。
Movink 13のペンの書き心地は大変気に入りました。どこでも使いたくなってしまいます。しかし、当然ながら有機ELペンタブレットなので、OSは搭載しておらず、何かしらのデバイスに接続する必要があります。
ここは試行錯誤中ですが、さっと使うにはAndroidスマホにつなぐのが一番手軽かなと感じています。しかし、スマホ接続の場合はペンタブレットに別途給電する必要がある点と、スマホによっては画面比率がうまく合わず、画面スペースがもったいない問題が出てきます。このあたり、うまく解決できる方法がないかを模索中です。
なお、iPhone接続時はタッチ操作が行えません。外部ディスプレイとしてiPhoneの画面を表示することはできますが、Movink 13側からタッチ入力はできません。
「メインPCで快適な手書きを実現したい」──そうしたケースでは間違いなくオススメできるペンタブレットです。もちろん持ち運びも苦ではないので、モバイル用途としても活用できるかと思います。
価格はワコムの直販価格で11万8800円(税込み)と、決して安くはありません。しかし、中途半端な製品を購入して使わなくなるくらいなら、最初から高品質なMovink 13を選ぶというのはいい判断だと思います。
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