米Microsoftは5月22日(現地時間)、Windows 11の次期大型アップデートとなる「Windows 11 バージョン 24H2(Build 26100.712)」をWindows InsiderのRelease Previewチャネルで配信開始したと発表した。
Windows 11 24H2では、先日発表したRecallなどの新しいAI機能に対応するが、これを利用するにはSnapdragon Xシリーズを搭載したCopilot+ PCが必要となる。このため、既存PCのアップグレードではこれらの新AI機能は利用できない。
ただ、24H2では他にもデスクトップ背景のHDRサポート、省電力機能の改善、Sudo for Windows、Rust製Windowsカーネル、Wi-Fi 7サポート、音声明瞭化機能、7-ZipおよびTARアーカイブ作成機能などの新機能が追加されている。
また、これまで画面右端に表示されていたCopilotが通常のアプリと同様の表示となり、ウィンドウの移動やサイズ変更に対応する。
米Microsoftは5月21日(現地時間)、WindowsをAI開発のための最もオープンなプラットフォームにすることを目指し、新たに「Windows Copilot Runtime」を発表した。Windowsの全てのレイヤーでCopilotの機能を組み込んだ開発を簡単に行えるようになる。
開発者は、簡単な設定トグルでアクセスできる高レベルのAPIから、独自の機械学習モデル導入まで、さまざまな方法でWindows Copilot Runtimeを利用できる。
また、DirectML、ONNX Runtime、PyTorch、WebNNなどのAIフレームワークや、Olive、AI Toolkit for Visual Studio Codeなど一連のツールにより、開発者は独自のモデルを導入し、Windowsハードウェアエコシステム全体に渡ってAIアプリをスケールアップできる。
Windows Copilot Runtimeに含まれるWindows Copilot Libraryは、Windowsに組み込まれている40以上のオンデバイスAIモデルとDiskANNなどの最先端のアルゴリズムを活用した一連のAPIが含まれている。Studio Effects、ライブキャプション翻訳、OCR、ユーザーアクティビティーによるReCall、Phi Silicaなどのすぐに使用できるAI APIで構成されており、開発者は6月に利用可能になるという。
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