レノボ・ジャパンは5月29日から7月10日まで、デジタルウェルネス(デジタル時代の健康な生活)をテーマとするキャンペーン「Meet Your Digital Self」を開催する。1990年代後半〜2010年代前半に生まれた、いわゆる「Z世代」をターゲットに、NPO法人と連携しつつ「現実社会」と「オンライン」の間でのギャップに悩む若者を支援するという。
本キャンペーンは、Lenovoが2021年からグローバル展開している社会プロジェクト「Work For Humankind」の一環として行われるもので、米国とイギリスでも同内容のキャンペーンが実施される。
日米英3カ国の10〜70代の5000人を対象にLenovoが実施した調査によると、Z世代(18〜26歳)は、その他の年代(27〜78歳)と比べると「オンラインとオフライン(現実社会)の人格が違う」と感じ、「オンラインの方が自己表現しやすい」とする割合も高い傾向にある。一方で、Z世代は「オフラインで家族や大切な人との心のつながりを深める対話」をしたいとも考えているそうだ。
このことを踏まえて、キャンペーンでは以下の取り組みを行う。
Z世代がオンラインのAIアバターを通して、リアルの家族と心のつながりを深める――このような趣旨のスペシャル動画が公開される。
動画は「日本版」と「イギリス版」が用意されており、日本版ではモデルのちなつ(ちな)さんが、イギリス版ではインフルエンサーのOscarさんが出演している。
SNSなどにより、コミュニケーションを常に取れるようになった現代。しかし、そのことがかえってコミュニケーションの“質”の低下をもたらしうることも明らかとなっている。
そこで本キャンペーンでは、NPO法人などと協力して、24時間/365日運営のオンライン悩み相談窓口を開設する。日本ではあなたのいばしょと連携して、無料かつ匿名でチャット相談できる体制を整えるという。
Lenovoグループでは「Smarter Technology for all(全ての人にテクノロジーの恩恵を)」というスローガンを掲げている。今回の取り組みも、その一環なのだという。
新しいテクノロジーは人々に恩恵をもたらす反面、弊害を生み出すこともある――レノボ・ジャパンの竹内佐保子CMO(最高マーケティング責任者)はこう語る。Lenovoグループとして定期的にサーベイ(消費者調査)を行うことで、弊害の“予兆”を察知し、その解決策を日々考えているのだという。
それにしても、なぜ今回のキャンペーンは日本、米国、イギリスの3カ国限定で行われるのだろうか。竹内CMOは質疑応答でこう語った。
3カ国の1つとして日本が選ばれた理由ですが、日本はLenovoグループにとって非常に重要な国であるということに加えて、デジタルをすごく活用している人が多い反面、その中で課題を抱えてしまう人が多いということがあります。課題を解決する方法として、テクノロジーを生かせるという観点で選ばれたということです。
テクノロジーを使う過程で課題を抱えがちだが、それをテクノロジーで解決できる素地もある――それが日本(と米国、イギリス)が選ばれた理由なのかもしれない。
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