プロナビ

全世界で発生したCrowdStrike“ブルスク”問題、原因からIT担当者が検討すべきセキュリティ対策を考察する(3/4 ページ)

» 2024年07月24日 15時00分 公開
[笠原一輝ITmedia]

CrowdStrikeの検証プロセスに課題があったことは否定できず

 ただ、そもそも論として「CrowdStrikeがアップデートを展開する前に、動作検証をすることで、この問題は避けられたのではないか?」というのはもっともな議論だ。

 通常、どんなソフトウェアであろうが、まずはコードを書き、バイナリーという実行形式などにコードを変換する「コンパイル」を実行し、そして動作検証を行った後で、ユーザーの環境に展開するのが一般的だ。

 850万台もの端末に影響を及ぼすような、すぐに発見できてしかるべきエラーを発見できずユーザー環境に展開してしまったことは、「CrowdStrikeの動作検証に不備があったのでは?」と指摘されても反論の余地はあまりないだろう。その意味で、CrowdStrikeはどういう動作検証を行っており、なぜそれを見つけることができなかったのかをきちんと情報公開し、同時に今後は同じ事が起きないようにする措置を取るべきだろう。

 その一方で、OSベンダーとしてのMicrosoftの対応は称賛に値する。問題が発生した翌日(米国時間では翌々日)にはプレスリリースを発行し、Microsoftのエンジニアが問題の解決に当たっていると明らかにし、競合のクラウドサービスプロバイダーであるAWS、Google Cloudとも協力してCrowdStrike問題による影響を最小限にする努力を続けていることを明らかにしている。

photo Microsoftは24時間体制でサポートするという声明を出した

 また、セーフモードあるいはWindowsとは別のパーテーションに格納されている「Windows PE」(インストールなどで利用する小型のWindows)でさえ起動しない場合などを想定して、USBからブートして問題を修正できるメディアを配布している。ISVの問題だからと放置しないで積極的に対応しているMicrosoftの姿勢は評価されてしかるべきだろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. 初のカラー対応「Kindle Scribe Colorsoft」の実力は? 通常モデルとの価格差1万7000円の価値を検証 (2026年06月10日)
  2. 「Geminiの技術は使うが、Geminiではない」 WWDC26で見えたApple流AIとプライバシー戦略の核心 (2026年06月10日)
  3. ミニPCに強みの「MINISFORUM」 ミニワークステーションの新モデルから「謎の拡張カード」まで多彩な製品を披露 (2026年06月10日)
  4. 「macOS 27 Golden Gate」が2026年秋に登場 初のApple Silicon専用バージョンに (2026年06月09日)
  5. 「次世代Apple Intelligence」をフル活用するにはどのような条件がある? 「Siri AI」は日本で使える? 知っておくべき対応モデルのハードル (2026年06月09日)
  6. コンパクトボディーにスパコン並みのAI性能! 「NVIDIA RTX Spark」搭載ミニデスクトップPCを見てきた (2026年06月04日)
  7. 実売1万円切りでパススルー給電にも対応! KTCの15.6型モバイルディスプレイ「H15F9」は“買い”か (2026年06月09日)
  8. LGが4K有機EL TVの2026年モデルを発表 映像プロセッサを刷新し120Hz以上の高速表示にも対応 (2026年06月09日)
  9. 夜間もフルカラーで鮮明に記録できる「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ 5MP」が15%オフの7674円に (2026年06月10日)
  10. 高騰中のSSD、品薄のHDD──けれど“最終処分”のニーズは変わらず (2026年06月06日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー