うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、7月21日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
Googleは7月22日(現地時間)、サードパーティーCookieの廃止を進めるという方針を撤回し、Chromeブラウザに新たなプライバシーコントロールを追加すると発表した。
複数のWebサイトをまたがってCookieを利用するサードパーティーCookieは、主にWeb上のトラッキング広告などで利用されている。これを利用することで、Webサイトを見ているユーザーを識別し、そのユーザーが興味を引きそうな広告を表示できる。
広告主からすると便利なサードパーティーCookieだが、ユーザーがどういったWebサイトを見ているのか追跡することが可能という意味で、プライバシーの問題が以前から指摘されている。このため、Googleは、ChromeブラウザでサードパーティーCookieを廃止し、新たに広告配信向けとして「プライバシーサンドボックス」という方法を提案していた。
当初は2022年までにサードパーティーCookieを廃止する予定だったが、プライバシーサンドボックスによってGoogleが広告配信を独占するといった懸念が高まり、サードパーティーCookieの廃止を2023年後半に延期。その後も数回の延期を繰り返し、今回、サードパーティーCookieの廃止を撤回するに至った。
なお、プライバシーサンドボックスのAPIは引き続き提供される他、追加のプライバシーコントロールも提供する予定だとしている。
Adobeは7月23日(現地時間)、Adobe IllustratorとPhotoshopの最新版をリリースした。この最新版には生成AIを用いた新機能が追加されている。
Illustratorでは、Adobe Firefly対応の新機能として、「生成塗りつぶし(シェイプ)」(β版)や機能拡張がされた「寸法ツール」「モックアップ」「生成パターン」(β版)、「コンテキストタスクバー」などが追加されている。
「生成塗りつぶし(シェイプ)」は、コンテキストタスクバーに直接テキストプロンプトを入力することで、ベクター図案を既存のシェイプに追加できる。生成塗りつぶし(シェイプ)(β版)には、最新のFirefly Vector Model(β版)が搭載されており、クリエイターにさらなるスピード、パワー、精度を提供できるとしている。
Photoshopでは、「選択ブラシツール」「調整ブラシツール」「テキスト」「コンテキストタスクバー」の機能拡張により、ワークフローを加速。画像の選択、合成、調整、テキストレイアウト作業において、生産性、精度、コントロール性が新たなレベルへと引き上げられたという。「画像を生成」機能には、Adobe Firefly Image 3モデルが搭載された。
最新のAdobe Firefly Vectorモデル(β版)を搭載した新機能「生成塗りつぶし(シェイプ)」(β版)、「生成パターン」(β版)、「スタイル参照」は、Adobe Illustratorのβ機能として提供が開始されている。「モックアップ」(β版)、「寸法ツール」「Retype」「強化されたパンとズーム」「コンテキストタスクバー」などのその他の機能は、Adobe Illustratorアプリの最新版で利用できる。選択ブラシツール、調整ブラシツール、画像の生成などの機能は全て、Adobe PhotoshopデスクトップアプリとWeb版アプリで利用可能だ。
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