画面の上部には約200万画素のWebカメラ(フルHD撮影対応)と、アレイマイクを装備している。カメラには顔認証用赤外線(IR)カメラも統合している。また、カメラは電子式プライバシーシャッターを備えており、そのスイッチは側面にある。
外部ポートの構成はシンプルで、USB4(USB Type-C)端子を左側面に2基、右側面に1基装備するのみだ。いずれも、画面出力(DisplayPort Alternate Mode)とUSB PD(Power Delivery)によるPCの充電に対応している。
他に端子はないため、USB Standard-Aプラグを持つ機器はもちろん、3.5mmジャックを備えるイヤフォン/ヘッドフォン、カードリーダーなどを直接つなぐことはできない。ここは、ユーザーによって良しあしの分かれそうな部分といえる。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応の無線LANとBluetooth 5.3を標準装備している。
ベンチマークテストの結果を見よう。比較対象として、同じSoCを搭載するVivobook S 15 S5507QAやOmniBook X AI PCのスコアも掲載しているが、値だけを見るとVivobook S 15 S5507QAに近く、一部上回っているテストもある。
Vivobook S 15 S5507QAは15.6型で約1.42kgと、本機よりやや大きなフォームファクターを採用している。そのことを考えると、サイズの割にパフォーマンス面で健闘しているといえる。
PCMark 10のバッテリーテスト(Applications Battery Life)による実測のバッテリー駆動時間は、約17時間36分だった。Snapdragon X Eliteの電力効率の良さもしっかり生かされている。
Lenovo Yoga Slim 7x Gen 9について詳しく見てきた。
本機はCopilot+ PCの中でも、洗練されたビジュアル、画面の美しさ、サウンドの臨場感は印象に残った。新しいAI体験、プレゼンスセンシング、USB4に集約されたインタフェースなど、先進性が満載だ。スマートに洗練されたCopilot+ PCに仕上がっている。
今回レビューした構成の直販価格は、税込みで25万6300円となる。CTOモデルの最小構成(16GBメモリ/512GB SSD)の価格は22万5940円だ。率直にいうと、Snapdragon X Eliteを採用するがゆえに、現時点では実用PCとしては使いづらい面もあり、万人におすすめできる製品ではない。しかし、Copilot+ PCの先進性を体験したい人ならば、検討に値するだろう。
「Copilot+ PC」って何だ!? 「AI PC」は早くも第2世代へ
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