もう1つの目玉であるAirPods Pro 2の進化を紹介する前に、Appleが「究極のオーバーイヤーヘッドフォン」とうたうAirPods Maxの最新モデルを紹介したい。
原音に忠実な音と無粋な機能を隠して、代わりに素材の色と質感を際立たせた外観の評価が高くファッションアイテムとしても人気を博している製品だ。
今回、発表後初めてリニューアルされ、ブルー/パーブル/ミッドナイト/スターライト/オレンジのやさしくも鮮やかな新しいカラーバリエーションを用意して新登場となった。そのついでUSB Type-Cでの充電にも対応した。
AirPods Maxは既に製品としては完成されており、今の段階で改善できることはないという判断か、仕様は一切変えずにLightningからUSB Type-C端子への切り替えと、新しいカラーバリエーションだけ用意された。スターライトは白でありながら、どこかにシャンパンゴールドのような華やかさを感じさせる人気を確立すると、1年も経たずに新モデルが登場し新機能を追加、複雑化で人気があせるヘッドフォン製品が少なくないが、AirPods Maxはこれとは真逆のアプローチを取っている。究極のシンプルに到達した完成形を作ったからには簡単に変えないという姿勢なのか、2020年の発表以来、4年目にして初めてのリニューアルとなった。しかも、新色追加以外の仕様変更はUSBType-C充電対応だけと極めてミニマルだ。
しかし、形が変わっていないからといって製品の魅力が色あせるわけではない。AirPods Maxは一見、全く工夫のない単純な形状に見えるが、さらふわ感のあるクッションや長時間つけても頭頂が涼しいキャノピーなど、各パーツとも熟考と吟味を重ねて作り込まれている。製品の特徴でもある大きなアルミ製のイヤーキャップも、シンプルに見えて実はどんな光がどんな角度から当たっても美しい製品シルエットを描き出すように計算し、形作られている。
そしてカラーバリエーションだ。初代のAirPods Maxは、どちらかというとクールさを感じさせるカラーバリエーションで、ピンクモデルですらピンクさの上に太陽が沈んだ後のブルーモーメントと呼ばれる時間の光をまとったような冷たさがあった。
これに対して新しいカラーバリエーションは逆で、陽が沈む直前のゴールデンアワーと呼ばれる夕陽の光をまとったような暖かさを感じさせる。中でも突出しているのはAppleが最近、気に入ってさまざまな製品で採用してきたスターライト色だろう。白色なのだがクリーム色のようなベタっとした感じではなく、それよりはるかに手前の絶妙な加減で温かみが加わっておりシャンパンゴールドのような華やかさを感じさせる。初代製品のホワイトのクールさと好対照だ。
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