ChromeOSには、毎月ソフトウェアの更新(アップデート)が配信される。更新に伴い、既存のChromebook/Chromeboxには新機能が実装されることも多い。説明会の後半において、マレーチス氏は最近の更新で実装された代表的な新機能を紹介した。
Chromebook Plusでは、通常のChromebookと比べるとハードウェアだけでなくソフトウェア(OS)面でもプレミアムな機能が実装されている。昨今のアップデートでは以下の新機能が実装されたか、これから実装されるという。
- 文章読解サポート:10月30日のアップデートで利用可能
- PDFやWebサイトの表示内容を要約
- リリース当初は英語の要約のみ対応(UI言語を問わず利用可能)
- 日本語は2025年前半に対応予定
- 文章作成サポート:9月のアップデートで実装済み
- 文章作成中にGeminiを呼び出して、文章の作成をお願いできる
- OSレベルで実装するのでサードパーティー製アプリでも利用可能
- 英語や日本語を含む13言語に対応済み
- ビデオ通話の画質/音質向上:10月30日のアップデートで利用可能
- ノイズキャンセリング機能を実装
- マイクの音質も向上(スタジオ品質で集音)
- 自動的に照明や明るさを調整する外観エフェクトも実装
- OSレベルで実装するのでサードパーティー製アプリでも利用可能
- リアルタイム翻訳:10月2日のアップデートで実装済み
- 音声出力をもとにリアルタイムで翻訳した文章を画面表示
- OSレベルで実装しているのでサードパーティー製アプリでも利用可能
- 音声は英語や日本語を含む19カ国語に対応済み
- 字幕出力は100カ国語以上に対応済み
この他、Chromebook PlusではGoogle フォトの「編集マジック」を無料で利用できるようになっている(通常はサブスクリプションプランの「Google One」会員限定)。
Chromebook Plus限定のアップデート
文章読解サポートは、表示中のPDFファイルやWebサイトの要約を自動で行ってくれる機能で、10月30日のリリース時点では英語にのみ対応する。ただし、UI言語には依存しないので、写真のように日本語UIでも利用はできる
文章作成サポートは、文章入力中に右クリックメニュー(コンテキストメニュー)を出すと呼び出せる。こういう文章を作ってほしいという要旨をプロンプトとして入力すると、Geminiがそれに合った文章を見繕ってくれる。生成された文章はそのまま入力可能だが、「これじゃない」感がある場合は“改良”も可能だ
Webカメラとマイクの品質向上も行われる。ノイズキャンセリングや外観エフェクトは、クイック設定からオン/オフを切り替えできる
リアルタイム翻訳では、出力される音声をもとに、リアルタイム翻訳した字幕を表示できる。1〜2秒ほどのタイムラグがあるものの、語学には結構便利に使えそうだ。OS機能として実装されているので、アプリを問わず利用できるのもよい
この他、最近のアップデートでは全てのChromeOSデバイス共通で以下の機能も実装されている。
- Geminiへのショートカット実装:10月2日までに実装済み(※1)
- シェルフにGeminiを呼び出すためのアイコンを用意
- ログイン時の画面復帰:10月2日のアップデートで実装済み
- 前にログインしていた状態の画面を再現する機能
- 作業の復帰がしやすくなる
- 「フォーカス」モードの実装:10月2日のアップデートで実装済み
- タスクのタイマーを設定することで、通知などを一時的に抑制可能
- クイック設定から設定可能
- 「Google ドライブ」の統合:10月から利用可能
- Google ドライブにあるフォルダー/ファイルをホーム画面にピン留め可能
(※1)より早期に実装されていたデバイスもある(順次進めていたため)
最近のChromeOSアップデートで実装された機能群
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