これからはいつでも一緒 持ち運べる最高峰キーボード「REALFORCE RC1」は誰に適した製品か?キーボード ナビ(4/4 ページ)

» 2024年11月14日 17時00分 公開
[瓜生聖ITmedia]
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R3とまったく変わらないフィーリングを実現

 RC1最大の特徴は「REALFORCE R3と全く変わらない機能とフィーリング」──これに尽きる。キースイッチには当然ながら東プレ伝統となる静電容量無接点方式の静音タイプを採用している。

 キーピッチ19mm、キーストローク4.0mm、ステップスカルプチャーも同様で、タイピングのフィーリングはソフトタクタイルだ。REALFORCE特有の“スコスコ感”も変わらない。軽量ではあるが、剛性を含めて安定性もしっかり確保されており、この点においてもR3と全く同じフィーリングで利用できる。

 違いがあるのはキー数だ。テンキーレスモデル(英語配列)から省略されたキーは以下の通りだ。

  • 一部の編集キー(Insert、Print Screen、Scroll Lock、Pause/Break)
  • 一部のナビゲーションキー(Home、End、Page Up、Page Down)
  • 右Windowsキー

 テンキーレスモデルの左端ブロックから、Deleteキーを除く編集キーと6パックキーを削除した。さらにカーソルキーをフルキー部分に押し込めるために右Windowsキーを削除している。その他、右Alt、Shiftキーの小型化、Fnキーの配置変更も見られる。

 筆者は普段、REALFORCE R3の英語配列テンキー付きモデルを愛用している。本稿執筆のため、REALFORCE RC1の英語配列/30g荷重(C1HK13)をしばらく使用していたところ、テンキー付きモデルよりもカーソル移動キーがかなりしっくりとはまる印象だった。

 筆者の手癖だと、カーソル移動時には右手をホームポジションから離し、人差し指を左キー、中指を上キー、薬指を右キーの上に移動させるのだが、それらのキーがキーボードの右下端に位置しているためポジションが取りやすい。

 だが、カーソル移動キーと同様に多用するHome/Endは、右キーの上にあるFnキーと左キー/右キーの同時押しのためにかなり使いづらかった。もちろん、REALFORCEはFnキーを含めた全キーのマッピングが変更可能なので、試行錯誤しながらカスタマイズを行ってみた。小さすぎて使いづらい右ShiftをHomeに、FnキーをEndに変更、Fnキー自身はいいところにある使わないキーの代表であるCapsLockに設定するとかなり使いやすくなった。

photo Fnキーの位置が右キーの上。Fn+右キーによるEndキー入力は厳しい
photo 筆者のキーマップ設定。右ShiftキーにHome、FnキーにEnd、Caps LockにFnを設定した

 ここで設定したキーが特殊キーばかりであることに注目してほしい。Shiftキーはいわゆる修飾キーと呼ばれるもので、HIDクラスキーボードではAltやCtrlと同様、同時押下を前提とした特別な扱いになっている。

 また、Caps Lockはトグルキーであり、こちらも状態を保持する特殊なキーとなっている。さらにFnキーはOSが関知しない、ハードウェアレベルのキーだ。そのため、キーマップ変更をうたうキーボードでもこれらのキー、特にFnキーの変更をサポートしていないものも多い。だが、キー数削減で影響を受けやすいのもこのあたりだ。

 コンパクトキーボードにはこれらのキーも含めたフルキーリマップ機能が重要だ。少なくとも「キーの配置に慣れることができなかった」という悲劇を回避できる確率は格段に上がるだろう。

持ち運べるREALFORCEが奪うパイはどこにあるのか

 REALFORCE RC1のコンセプトは「極上の打ち心地をどこにでも」──その言葉通り、RC1はREALFORCEの先行モデルをそのままコンパクトにした製品だ。

 省スペースにするためにスペックダウンしたものはバッテリー駆動時間だけ、しかもそれでも1カ月は利用できる省電力設計になっている。

 スイッチも含めて東プレ 相模原事業所で製造されるため、設計レベルだけでなく、製造レベルでの品質も非常に高い。キーボードには珍しい生粋の日本製であり、ふるさと納税の返礼品となることも予定されている。

 筆者は最初にこのRC1の話を聞いたとき、「これはHHKBの市場に手をかけることになるのではないか」と思った。だが、数週間に渡って使い込んでみた結果としては、HHKBと競合するのではなく、REALFORCEの裾野を広げる製品として確固たる礎を築くことができる、REALFORCEの正統進化であると考えるようになった。

 つまり、今までサイズ感が合わずにREALFORCEを見送っていた人や、自宅ではREALFORCEを使っている人が持ち運び用の2台目として購入するケースが多いのではないだろうか。そして、まさしく、そのような人のニーズに応えてくれる逸品に仕上がっている。

 カラーバリエーションこそ少ないものの、最初から英語配列/日本語配列が同時発売されること、そして30g/45gのキー荷重バリエーションが用意されていることからも、東プレの本気度が伝わってくる。

 オプションとしてダークブルー/ダークモーブ/ライラックの3色のカラーキーキャップ、2mm/3mm厚のスペーサーの販売も予定されているので、今後のREALFORCEの重要な一画を占めるモデルとなることは間違いなさそうだ。

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