Microsoftは11月19日(現地時間)、年次イベント「Microsoft Ignite 2024」で同社初のセキュリティチップ「Azure Integrated HSM」と、Data Processing Unit(DPU)の「Azure Boost DPU」を発表した。
Azure Integrated HSMは、連邦情報処理標準(FIPS)140-3 レベル3要件を満たすように設計されたハードウェアセキュリティモジュール(HSM)だ。HSMアクセスに典型的なネットワークアクセスの遅延を発生させることなく、暗号化キーと署名キーをHSMの境界内で使用できるようにすることでキーの保護を強化するとしている。2025年以降、Microsoftデータセンターの全ての新規サーバにインストールされる。
Azure Boost DPUは、Azureインフラストラクチャ専用に構築されたデータ処理ユニット(DPU)だ。ネットワークエンジン、ストレージエンジン、データアクセラレータ、セキュリティ機能を1つのシリコンに統合することで、データ中心のワークロードを高速かつ低電力で処理可能になり、既存のCPUと比較して3分の1の消費電力と4倍のパフォーマンスでクラウドストレージワークロードを実行できると予想されている。
Intelは11月15日(現地時間)、データセンター向けのIntel Xeon 6プロセッサが新たに対応した新メモリ「MRDIMM」(Multiplexed Rank DIMM)について解説する記事を公開した。
サーバ向けのプロセッサでは、処理コアの増加がメモリ帯域幅の増加を上回っており、コアあたりの利用可能なメモリ帯域幅が減少している。気象モデリング、数値流体力学、特定の種類のAIなどの高負荷コンピューティング作業ではボトルネックになっていたという。Intelは、このボトルネックを解消するため、業界パートナーと数年間の開発を進めていたとしている。
メモリモジュール(DIMM)には、複数のメモリチップが搭載されており、同時にアクセスできるグループごとにランク(Rank)として分けられている。ほとんどのDIMMには2つのランクがあり、それがパフォーマンスと容量のバランスが取れたスイートスポットとされている。RDIMM(Registered DIMM)は、複数のランクに独立してデータを保存/アクセスできるが、同時にアクセスすることはできなかった。
これに対して、新たに開発したMRDIMMでは、マルチプレクサ(mux)チップを追加することで、2つのタンクに同時並列でデータを保存/アクセスが可能になった。これにより、理論上は帯域幅が2倍になる。
なお、コネクターやフォームファクターはRDIMMと共通なので、マザーボードを変更する必要はないという。
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