続いて、表示回りの機能について見ていこう。表示モードは従来製品と同じく、テキスト/グラフィック/ビデオの3種類があり、これらを自動判別するオートモードと合わせて4つのモードのいずれかを選んで使用する。各モードは、それぞれコントラストを9段階で切り替えられる。
これらの操作は、画面左側に搭載されている6つのボタンや、専用ユーティリティー「DSPaperLikeClient」(詳細は後述)を用いて行う。特にコントラスト調整は、前述のフロントライトの明るさ調整と組み合わせるとより効果的だ。実際に使った限り、このフロントライトの輝度調整が、見やすさを設定する上で大きなポイントになるように感じる。
さて、本製品の売りは高速なレスポンスにある。リリースによると、リフレッシュレートが40Hzに向上したことで、従来モデルと比べて300%もの速度の向上が図られたとされている。リリースによると「マウス操作、ページスクロール、動画再生など、全ての操作が従来以上に滑らかに」表示できるようになったとアピールしている。
実際に本製品をWindows 11搭載PCに接続し、キーボードからテキストを入力してみたが、従来のE Inkディスプレイにありがちだった、漢字変換の候補の表示がワンテンポ遅れたり、BackSpaceでテキストを削除したりす際に、ポインターの移動が遅れるといった挙動がなく、変換ミスや操作ミスが極めて起こりにくい。
またE Inkが苦手とする動画の再生についても、十分に使えるできるだけのポテンシャルがある。モノクロなので動画ビューアとして使うのはお勧めしないが、レスポンス自体はそれらをこなすのに必要十分で、使い続けているとE Inkであることを完全に忘れてしまうほどだ。筆者が過去に見てきたE Inkのディスプレイの中では、最も高速な製品といえる。
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