利用用途にマッチすれば最高の10.3型白黒電子ペーパータブレット「BOOX Go 10.3」 洗練された高い完成度が魅力「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(1/3 ページ)

» 2024年07月08日 12時15分 公開
[石黒直樹ITmedia]

 さまざまなガジェットを愛用する私ですが、忘れてはならないのが電子ペーパー端末です。これまでいくつもレビューをしてきました。

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 そんな中でも、愛用している「BOOX」シリーズから、新製品「Go」が発売となりました。自然なデザインで軽量をコンセプトとしたシリーズで、ラインアップは10.3型と7型があります。今回は10.3型の「BOOX Go 10.3」についてレビューしたいと思います。

 最近のラインアップとしては珍しく、カラーではなく白黒の電子ペーパーモデルです。後述しますが、この端末で自分の使い方に合うのであれば、間違いなくオススメの1台です。私としては利用用途の1つとしてピタリとハマるポジションだったので、早速予約を入れて購入してしまいました。

photo 10.3型の「BOOX Go 10.3」

必要最低限を、品質高く搭載

 私は電子ペーパーのメイン端末として、ハイエンドモデルの「BOOX Tab Ultra C Pro」を使っています。

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 カラー電子ペーパー、フロントライトあり、ページ送りボタンあり、スタイラスペンやmicroSDメモリーカードも使える、カメラ付きや専用キーボードあり──まさにタブレットのように使える電子ペーパー端末です。

 しかし、私の電子ペーパーの利用用途は、ほぼ「電子書籍」です。いくら高性能でも、電子ペーパー端末なのです。画面レスポンスはiPadなどのタブレットに勝てるはずもなく、物理キーボードの使用含め、PCのような用途に使うことはありません。つまり、電子ペーパーとしてはオーバースペックなのです。

 そうした中、今回の「BOOX Go 10.3」は、次のように割り切った端末です。まず、画面は白黒電子ペーパーです。フロントライトもありません。ページ送りボタンやmicroSDメモリーカードスロットもありません。

 では何が特徴かというと、薄さと軽さです。厚さ約4.6mm、重さ約375gと、10.3型でこのレベルの端末はあまり見たことがありません。スタイラスペンも使えます。電子書籍、メモ書きという用途でしっかりと使えます。

 できるだけ無駄を落とし、スマートにした端末といえるでしょう。

薄さと軽さは正義

 話は変わりますが、先日発売された「iPad Pro(2024)」は、その薄さと軽さが一つの特徴となりました。私も11型モデルを手にしたのですが、薄さの感覚は素晴らしく、愛着がわいています。

 しかし、BOOX Go 10.3は、それらを超えてきました。

photo 左がiPad Pro(2024)の11型モデル。BOOX Go 10.3はさらに薄いです

 もともと、BOOXにも「Air」シリーズがありました。しかし、ハイエンド端末に比べてそこまで軽くはないのです。Tab Ultra C Proが約450gに対して、Air Cは約430gです。スペックダウンさせてまでその軽さを使いたいかというと微妙で、触手は伸びませんでした……。今回のBOOX Go 10.3は375gと、軽さは11型のiPad Pro(2024)の重さ約446gと比べて約70gも軽くなります。となると、電子ペーパーという制約のある使い勝手ですが、専用機として大いに魅力が出てくるのではないでしょうか。

 昨今の端末は大型化・高性能化に伴い重くなりがちでしたが、今後は薄さと軽さを意識した端末もトレンドになる予感がしています。

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