Steam Deck OLEDには、他のポータブルゲーム機のようにWindows OSは採用されておらず、Linuxベースの「SteamOS」が採用されている。
イメージとしては、Chromebookに採用されているChromeOSのゲーム版と捉えてもらえると良いだろう。初期セットアップが完了すると、そのままSteamクライアントが立ち上がってくる仕組みだ。
OS起動自体も高速で、電源をオンにすればすぐにゲームがプレイできるようになる。他のコンシューマー機と遜色なく利用できた。
もちろんSteamクライアントだけでなく、電源メニューから「デスクトップに切り替え」を選択すると、KDE Plasma環境が表示され、普通のLinuxマシンとしても利用できる。
Windows OSがインストールされているわけではないので、普段との操作感が変わってくるため、どちらかというとパワーユーザー向けの機能となる。
今回はSteam Linkを利用したリモートプレイの利用を想定していたが、物は試しにSteam Deck OLEDにモンスターハンターワイルズをインストールしてプレイしてみた。初回起動時にSteam Deckでの互換性が確認されておらず、正常に動作しない恐れがある、といった警告が表示されたが、起動自体は問題なくできるようだ。
インストール後の初回の読み込みに5、6分かかったたこと、モンスターハンターワイルズ自体に求められるスペックが高いこともあり、「起動はできても動作が重たすぎて操作もままならないのでは」と予想していた。
結果としては、驚くことに初回起動以降はスムーズにとまではいかないものの、プレイ自体は問題無さそうに見受けられた。普段プレイしている妻に聞いてみても、「致命的な重さではなく、プレイ自体はおおむね問題無さそうだ」と回答が得られた。
「STEAM」ボタンを押すと、コントローラーのマッピング情報が表示されるのだが、デフォルト設定でも違和感なくプレイできるようで、大きな不満はないようだった。
ただ、ゲーム画質についてはかなり低画質で詳細なディティールなどは完全に潰れているのが気になるようで、確かにオンラインソロロビーにいる状態でも画質の低さや、一部テクスチャの表示がおかしい点が見受けられた。
ゲームロビー画面だけでは正常にプレイできるか判別できないため、妻に簡単なクエストである「☆1 チャタカブラにご用心(ソロ)」を実際にプレイしてもらうことにした。筆者も横についてゲームプレイを見守っていたのだが、戦闘中も特に動作がカクつくこともなく、問題なくクエストを進行できているようだった。
プレイしている妻も、特にゲーム操作に引っ掛かりを感じていないようで、筆者が当初想定していた結果とは大きく違うものとなったことには正直驚きだ。
とはいえ、ゲーム難易度が上がっていくと特殊ギミックなどや、敵モンスターの攻撃エフェクトも豪華になってくるため、現状Steam Deck OLEDでモンスターハンターワイルズを快適にプレイできる、とは断定できないのが正直なところだ。
このテストはあくまで参考程度に実施したことと、妻のゲーム進行度的に詳細掘り下げができなかったため、テストはここまでとして、もともと想定していたSteam Linkでのゲームプレイの様子を確認してみることにした。
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