実売1万円台! マウスやキーボードの接続にも対応しての国内メーカー2年保証付きの14型モバイルディスプレイ「Verbatim PM14」を試すモバイルディスプレイの道(2/3 ページ)

» 2025年06月02日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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マウスやキーボードを接続できるUSB Standard-Aポートを搭載

 では実際に使ってみよう。本製品はボディーの左右側面にポートが分散しているが、PCなどとの接続に使うポートは全て左側面に配置されている。

 2基あるUSB Type-Cポートは、どちらも電源供給は対応するものの、スマートフォンやタブレットへの接続に対応するのは上のポートのみとなっている。一方でこちらのポートはノートPCの接続時に電力が足りないケースがあるとのことで、取扱説明書ではノートPCは下のポートに接続するよう書かれている。

 これらはポート脇にアイコンで表示されているため間違えることはないだろうが、最近のモバイルディスプレイは2ポートのどちらも同じ仕様というケースがほとんどなので、注意すべきポイントではある。接続にあたって何らかのトラブルが発生したら、もう一方のUSBポートを試す習慣をつけておけば、初めてのデバイスを接続する場合もうまく切り抜けられるだろう。

Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 2つのUSB Type-Cポートはそれぞれ接続できるデバイスが異なるので気をつけたい
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 レノボ・ジャパンの14型モバイルPC「ThinkPad X1 Carbon Gen9」(左)と並べたところ。同じ14型だが本製品はアスペクト比が16:9なのでやや横長となる
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 輝度を最大にしても、横方向から見ると画面の変色が目立つ。置き方によっては見づらい場合もありそうだ
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 ポートは左側面にある関係で、ノートPCと並べると干渉しがちだ
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 スタンドは奥行きがあまりなく、ノートPCと背中合わせでの設置も容易に行える

 本製品は、2基のUSB Type-Cポートを用いてのパススルー給電にも対応している。試しに100WのUSB PD(Power Delivery)充電器を本製品に接続してみたところ、ノートPCの側からは60Wの電源が接続されていると認識された。ちなみに付属の充電器はUSB Standard-A仕様であるため、このパススルー給電には非対応なので要注意だ。

 この他、本体右側面にあるUSB 2.0仕様のUSB Standard-Aポートは、マウスやキーボード、USBメモリなどを接続できる。供給可能なのは5V/0.5Aまでとのことで、ポータブルHDDのように消費電力が大きいデバイスの接続には向かない。基本はマウスとキーボードのみと考えてよいだろう。なお言うまでもないが、PCからこれらデバイスを認識させるには、HDMI接続ではなくUSBケーブルも接続する必要がある。

Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 パススルー給電にも対応する。100Wの充電器に接続したところ、ノートPCでは60Wの電源と認識された。付属のUSB Standard-A仕様の充電器は使えないので注意しよう
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 右側面のUSB Standard-Aポートにはマウスやキーボード、USBメモリなどを接続できる。供給電力は最大5V/0.5Aとかなり控えめだ

 ところで、本製品は前回紹介したPixio「PX160 Wave」と同様、本体を縦向きにしての利用に事実上対応していない。背面のスタンドが縦向きの利用を想定していないことに加えて、本製品は左側面には接続用ポート、右側面にはOSDメニュー操作用のボタンがあり、どちらの面もデスクにつけた状態で立てるのは適切でないからだ。VESAマウントやネジ穴も搭載していない。

 本製品をどうしても縦向きで利用したければ、ボディーをわしづかみするタイプの外付けのディスプレイアームを使うのが、唯一の策ということになる。室内利用ならば問題ないが、外出先に持ち歩く場合、縦向きで使うのは難しい。単体で縦置きに対応できる製品と比べた場合は、ややマイナスとなる部分だろう。

 最後にOSDメニューをチェックしておこう。OSDメニュー操作用のボタンは、本体の右側面に並んでいる。電源ボタンを兼ねるメニューボタンの他、項目を選択するためのプラスとマイナスのボタンがあり、戻るボタンは搭載されていない。メニューボタンもしくはマイナスボタンの長押しが「戻る」扱いになり、上階層へと移動できるという珍しい仕組みで、慣れるまでは少々戸惑うだろう。

 メニューは日本語へ切り替えられるが、「きど」「いろおんど」「しきちょう」など多くの項目が平仮名で書かれていて、一般的でない訳語も多い。国内で発売されて間がなく、いずれファームアップで修正されるだろうが、現時点では少々詰めが甘い印象を受けた。安価な製品とはいえ、このあたりは改善が望まれるところだ。

Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 OSD操作用ボタンは右側面にある。「戻る」ボタンはなく、メニューボタンもしくはマイナスボタンを長押しすることで上階層へと移動する珍しい仕組みだ
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 メニューの階層構造は一般的だが、「きど」「いろおんど」「しきちょう」など平仮名のメニューが目立つ。「超鋭利度(シャープネス)」など適切でない翻訳も見られる
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 メニューを表示せずに上ボタンを押すと輝度調整メニューが表示される
Verbatim PM14V1 モバイルディスプレイ 14インチ 14型 格安 アイ・オー・データ機器 メニューを表示せずに下ボタンを押すと音量調整メニューが表示される

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