ASUS JAPANの「Zenbook SORA」は、約899gという軽量ボディーを実現したCopilot+ PCだ。他社を含む過去のCopilot+ PCは、重さが約1.3kgを超えるものも多く、「Copilot+ PCは重たい」というイメージがあった。Zenbook SORAはそんなイメージを払拭できる可能性が秘められている。今回は実機を手元に用意したので、その実力をチェックしていく。
Snapdragon Xシリーズのラインアップは、ハイエンドの「Snapdragon X Elite」、ミドルレンジの「Snapdragon X Plus」、ローエンドの「Snapdragon X」が用意されている。今回テストするZenbook SORAには、Snapdragon Xシリーズの中で最廉価版にあたるSnapdragon Xを搭載している。
筆者はこれまでSnapdragon X EliteやSnapdragon X Plusを搭載した製品に触れてきたが、廉価版のSnapdragon Xは初めて触ることになる。どの程度のパフォーマンスを発揮するのか、非常に気になるところだ。
Zenbook SORAのパフォーマンスを検証する前に、外観をチェックしていこう。手元にあるモデルは「ザブリスキーベージュ」というシックなベージュの本体カラーで、ノートPCとしては珍しい色合いだ。
Zenbookシリーズはスタイリッシュなデザインが特徴で、Zenbook SORAも同様にスマートな印象を与える外観だ。所有する喜びをしっかりと感じられる。
ディスプレイは非光沢タイプの14型(1920×1200ピクセル表示対応)で、フルHD(1920×1080ピクセル)と比べて縦の表示領域が広く、より効率的な作業を実現する。
Zenbook SORAにはSnapdragon X Eliteを搭載した上位モデルも展開されているが、そちらは光沢ディスプレイを搭載している。確かに光沢があると映像視聴などで画面がきれいに見える反面、映り込みや反射が目立つため、作業用PCとして長時間利用していると目が疲れるというデメリットもある。
よって事務作業用のPCとしては、非光沢ディスプレイを採用した下位モデルもパフォーマンス面以上に強力な選択肢となり得るだろう。
キーボードは、ボディーサイズが14型ということもあって、ファンクションキーや記号キーも含めて素直なキーボードレイアウトに仕上がっており、この点も好感が持てる。
唯一、矢印キーが非常に小さく感じるかもしれないが、実際にキータイプしてみると、思ったより打ちやすく、ホームポジションから手を動かさずに小指で操作するにはちょうど良いサイズだ。
キーボードにはバックライトが標準装備されており、暗い中で操作しなければならないときも、正確なキータイピングが可能だ。タッチパッドは非常に大きく、操作感は非常に滑らかだ。タッチパッドでクリックされたと感知する深さは約0.23mmに細かくチューニングされているため、誤クリックしづらい配慮がなされている。
さらに、マルチタッチジェスチャーに対応しているため、多ボタンマウスを持ち運ばなくとも、ブラウザの進む、戻るなどをはじめとした操作をトラックパッドだけで実現できるので非常に便利だ。
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