約899gを実現したCopilot+ PCの決定版、ASUS「Zenbook SORA」の性能をチェックする(3/3 ページ)

» 2025年07月08日 18時00分 公開
[Yukito KATOITmedia]
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DeepSeek R1を動かして生成AI機能のパフォーマンスをチェック!

 Copilot+ PCの売りである生成AI機能について、より深いパフォーマンス比較を行うため、LMStudioを使って「DeepSeek R1 0528 Qwen3 8B GGUF」を手元のPCで動作させた。その上で、推論が必要となるプロンプト2種類をそれぞれ実行し、1秒あたりに何トークンが生成できるかをチェックした。

 今回は比較用として、下記スペックの筆者のメインマシンを使って比較しているのでぜひ参考にしてほしい。結果は以下の通りだ。

  • 検証機
    • CPU:Ryzen 7 9700X
    • メモリ:DDR5-5600 32GB×4(3600MHz)
    • GPU:Sapphire RX 7700 XT Pulse

プロンプトA:あなたは架空の国の首相です。経済成長率が2%で停滞し、失業率が5%に上昇しています。財政赤字も拡大傾向です。経済成長を加速し、失業率を下げ、財政健全化を同時に達成するための政策パッケージを3つ提案し、それぞれの政策がどのように相互作用するか、メリット・デメリットも含めて説明してください。

プロンプトB:ある都市で新型の感染症が流行し始めています。感染症の基本再生産数(R0)は2.5で、人口は100万人、初期感染者は100人です。ワクチンの接種率が50%の場合、感染拡大を抑えるためには追加でどれだけの人がワクチンを接種する必要がありますか?また、感染拡大を防ぐための他の公衆衛生対策を3つ挙げ、それぞれの効果と課題を論理的に説明してください。

  • Zenbook SORA
    • プロンプトA:毎秒10.21トークン
    • プロンプトB:毎秒9トークン
  • 検証機
    • プロンプトA:毎秒51.55トークン
    • プロンプトB:毎秒50.88トークン

 クライアントPCで動作させられて、かつ汎用(はんよう)的に利用できることを想定し、「DeepSeek R1 0528 Qwen3 8B GGUF」モデルを利用したが、結果としてはZenbook SORAは独立GPUを搭載した検証機の5分の1程度の結果であることが分かった。

 ただし、検証機は消費電力も高くかつ持ち運びできないが、Zenbook SORAは低消費電力でかつ、重量は1kg以下で持ち運びしやすいノートPCであることを考えると、この結果はやはり驚異的だ。

 実際にプロンプト送信から回答の生成も致命的に遅いというわけでもなく、ChatGPTの無償プランとほぼ同じくらいの速度で回答が生成されるため、実利用レベルとしては支障なく使えると考える。

 LMStudioを使えば、プロンプトやデータも全てローカルで処理されるため、個人利用であっても企業利用であっても、高額な生成AIサービスを契約せずとも安心して生成AIを利用できるので、生成AIに興味がある方であればZenbook SORAは非常に魅力的なモデルと言えよう。

生成AI機能だけでは無い? 脅威のバッテリー持ちをチェック!

 Zenbook SORAに搭載されているSnapdragon Xシリーズは、x86アーキテクチャではなくArmアーキテクチャのCPUで、発表当初から省電力性の高さが非常に推されていたことは記憶に新しい。

 そんな中、PCMark10のバッテリーベンチマークテストが、Arm版Windowsに一部対応したので、満充電状態から各種ベンチマークテストを実行してZenbook SORAのバッテリーの持ちについてテストしてみた。

 結果は以下の通りだ。なお、Windowsの電源モードはバランスに設定し、それぞれバッテリー残量が100%の状態から強制的にスリープ状態になるまでテストしている。

  • アプリケーションテスト:14時間53分
  • ビデオテスト:15時間47分

 結果を見て分かる通り、驚異的なバッテリーの持ちで一晩過ぎてもベンチマークテストが終わっていないことに非常に驚いた。

 アプリケーションテストはWordやExcel、PowerPointでの一定の操作を繰り返し、さらにMicrosoft Edgeでテスト用Webサイトにアクセスする、という動作をバッテリーが切れるまでを繰り返すテストで、稼働時間は14時間53分だった。

 ビデオテストでは、テスト用の動画ファイル再生を繰り返し、バッテリーが切れるまでを繰り返すテストで、こちらはアプリケーションテストより約1時間長い15時間47分であることが分かった。

 実利用では、ベンチマークテストより動作の重たい操作を実施するため、実際の稼働時間はより短くなるものの、日中の利用であれば充電することなく利用できそうだ。

 小型ながら65W出力に対応したUSB PDアダプターが標準装備されており、持ち運ぶ物をコンパクトに抑えられる。

 バッテリー残量がゼロになったとしても、急速充電に対応しているため約49分充電するだけでバッテリーを60%まで充電できる点も魅力的だ。

 移動中の休憩などで小1時間充電するだけで、さらにぐっと稼働時間が延びるので普段の利用からバッテリー残量の心配をあまりしなくとも良くなる。

 Arm版Windowsなので、一部ゲームやユーティリティーなどは対応していないものもあるが、普段利用するアプリであれば、ユーザーが意識せずとも従来のWindowsと同じように利用できるので、生成AIを今後活用していきたい方にとっては非常に魅力的なモデルだ。

 特に筆者が見てきたCopilot+ PCの中で一番質感の高いモデルなので、興味のある方は一度店頭で触ってみてほしい。

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