Claude 4はとても優秀だが、“人間の感情”を理解しているわけではない。そのため、生成する文章には一定の違和感は残る。端的にいうと、生成された文章に「魂」がないのだ。「魂」はちょっと言い過ぎかもしれないが、「より確からしい単語の羅列」をしているだけなので、当たらずとも遠からずといったところだろう。
出てくる文章は、事実関係を明確にしてくれる上に、構成も論理的で文章も流暢だ。しかし、何かが足りない。それは「書き手の意図」あるいは「読者に何を伝えたいかという意思の欠如」だろう。
実用上の話をすると、トークンの制限という壁もある。加えて、契約プランごとにセッション(1セッション=5時間)の処理上限量も決まっており、そのため長時間の対話を続けると制限に引っかかりやすくなる。
筆者は年間契約のProプランを使っているが、それでも深い議論をしていると上限量に引っかかってしまい「また5時間待ちか……」となることがある。月額100ドルからのMaxプランを契約した場合でも、制限は緩和されるだけでゼロにはならない。
Claude 4の出来の良さに対して、GoogleやOpenAIなど競合他社も黙ってはいない。「Google I/O 2025」での発表された「Gemini」のアップデートは印象的だったし、Claude 4が優位性をどこまで保てるかは分からない。
しかし、Claudeを「3」の時代から使っている筆者としては、AnthropicがClaudeで目指しているのはより自然な対話を生み出す文章力と、明確に「人間と共に思考するAI」だと思っている。コンテンツ生成ではなく、人間の創造性を増幅させるパートナーとしてのAIだ。
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